秋のGI戦線を占う上で重要な一戦となる伝統のGII、オールカマー。ト
リッキーな中山芝2200mを舞台に行われるこのレースは、過去の傾向からも特定の条件に合致した馬が好走を続けている。今年もGI馬を筆頭に好メンバーが揃い、見応えのある一戦が期待される。
1.4歳馬がレースの中心的存在
過去10回のデータを見ると、年齢別の成績には顕著な差が見られる。特に4歳馬は[6-4-3-13]で複勝率50.0%、複勝回収率も115%と非常に優秀な成績を収めており、馬券の中心はこの世代から狙うのが
セオリーだ。対照的に6歳以上の馬は[0-3-2-52]と1頭も勝ち馬が出ておらず、複勝率も8.8%と苦戦傾向が明らか。若い世代の勢いがベテランを上回る傾向が強く、今年も4歳馬を中心に馬券を組み立てるべきだろう。
2.牝馬の活躍が目立つ一戦
性別で見ると、牝馬の活躍が際立っている。過去10年で牝馬は[5-3-1-12]と出走数は少ないながらも5勝を挙げており、複勝率は42.9%に達する。さらに単勝回収率231%、複勝回収率123%と妙味も十分で、人気薄の激走も目立つ。一方で牡馬・セン馬は[5-7-9-92]で複勝率18.6%にとどまっており、牝馬の優位性は明らかだ。中山の2200mというタフなコース設定ながら、牝馬の好走傾向は決して軽視できないデータだ。
3.前走同距離組が圧倒的な信頼度を誇る
前走からの距離変化に注目すると、前走で今回と同じ2200mを使われていた馬が圧倒的に有利なデータとなっている。同距離組は[2-4-2-12]で複勝率40.0%と高い数値を記録している。複勝回収率も97%と悪くはない。一方で、前走から距離延長もしくは短縮で臨む馬は複勝率が25%を下回っており、苦戦を強いられている。レースへの適性やリズムが重要な舞台であることを示唆しており、同距離からの臨戦過程は最重要ポイントと言えるだろう。
レガレイラは昨年の有馬記念を制し、中山コースへの適性は証明済み。4歳牝馬という点は、複勝率がそれぞれ50.0%、42.9%を誇る強力な好走データに合致する。さらに、信頼度の高い前走同距離組でもある。前走の宝塚記念は11着と敗れたが、休養を挟んで立て直された今回は、データの後押しを受けてGI馬の貫禄を見せつける可能性が高い。