「スプリンターズS・G1」(28日、中山)
これまで管理馬延べ5頭を秋の短距離王決定戦に送り出してきた梅田智之調教師(56)=栗東。なかでも印象深いのは16〜19年に4年連続で参戦した
レッツゴードンキだろう。
2歳時から類いまれなる才能を発揮。3歳春には桜花賞でG1制覇を飾った。その後も7歳で現役生活を終えるまで、芝・ダートを問わずG1で5度2着に来るなど一線級で息の長い活躍を続け、多くのファンを魅了した。「本当に衰え知らずのすごい馬だった」と懐かしそうにうなずく梅田師。「スプリンターズSも4回走って9着、2着、5着、5着と崩れていないからね。あんな馬はなかなかいないよ」と改めて感服の念を口にした。
そんな指揮官が今年、6年ぶりに送り込むのは
ペアポルックス。まだタイトルは獲得していないものの、重賞2着が3回。前走のキーンランドCでは、NHKマイル覇者
パンジャタワーを相手に3/4馬身差の接戦を演じたように地力で見劣ることはない。「今回は新しいことに挑戦しようとプール調教も取り入れてきた。中山は合うし、自分の力を出せれば」と楽しみにするトレーナー。いざ、駿足たちの大一番へ-。心強い陣営に導かれ、馬名の由来のごとく、一番強い輝きを放ってみせる。(デイリースポーツ・小田穂乃実)