秋の東京中長距離路線を占う伝統のハンデGII、アルゼンチン共和国杯。東京芝2500mというタフな条件で、スタミナと底力が問われる一戦だ。今年もGI実績馬から、夏の上がり馬まで多彩なメンバーが集結し、ハンデ戦らしい難解なレースとなった。
1.注目は3勝クラスからの昇級組
過去10年のアルゼンチン共和国杯において、前走3勝クラスだった馬は[2-2-6-9]と、出走数は少ないながらも複勝率52.6%という驚異的な数値を記録している。ハンデ戦だけに下級条件からの格上挑戦でも通用していることを示している。さらに単勝回収率104%、複勝回収率150%と馬券的な妙味も抜群であり、今年も昇級組の勢いは軽視できない。
2.前走GI組は高い信頼度
一方、前走でGIを使われてきた実績馬も[4-1-1-9]と好成績を収めている。勝率26.7%、複勝率40.0%は、3勝クラス組に次いで高いアベレージだ。宝塚記念や天皇賞(春)など、厳しいレースを経験してきた馬が、GIIのここで格の違いを見せつけるケースが目立つ。メンバーレベルが上がるGIからの参戦馬は、斤量にかかわらず中心的な存在となる。
3.4歳馬がレースの中心勢力
馬齢別に見ると、若い世代の活躍が顕著だ。過去10年で4歳馬は[5-3-4-22]と、5勝を挙げ複勝率も35.3%と高い水準にある。また、3歳馬も[2-0-2-1]で少ないながらも高確率。対照的に5歳馬は[1-3-4-45]で複勝率15.1%、6歳馬は[1-2-1-29]で複勝率12.1%と、年齢が上がるにつれて成績は下降傾向にある。馬券の中心は、充実期を迎えた4歳馬から狙うのが
セオリーと言えるだろう。
ハギノアルデバランは、分析データで複勝率52.6%と最も強力な「前走3勝クラス」に該当する。前走の日本海Sでは後方から追い上げるも4着だったが、格上挑戦となるここで真価が問われる。データ上、このローテーションは最大の買い材料であり、5歳馬というマイナス要素を補って余りある。ハンデの恩恵も見込めるため、一発回答を期待して本命に推す。