ばんえい競馬の4歳牝馬重賞「第50回クインカップ」は9日、帯広競馬の11R(10頭立て)で行われた。5番人気のカフカ(金田勇)が第2障害の下に先頭で到達、そのまま障害をクリアして押し切り、重賞3勝目を飾った。
鞍上の金田利貴(27)は「勝ててうれしかったですが、課題の残るレースでもありました。今までハンデをもらう立場だったことで重賞2勝することができましたが、ハンデを与える側になり、近走はずっと苦しいレースが続いていました。今開催から馬場が変わったことで、簡単ではないですがもしかしたら勝てるかもと思いました。スタートが決まればもう少し楽に行けたのですが遅れてしまい、追いつこうとしたらどんどん馬が進んで行ってしまったので、何とか障害を越えさせることだけを考えていました。障害下で体感1秒か2秒しか止まれなかったのですが、それがあったからこそ膝をつかないで越えることができたと思います。ゴール前は無我夢中でただ必死に追いました。今回はこの馬場だったから勝てたということもあるので、そういったチャンスをつかめるようにしていきたいです」と振り返った。
一方、管理する金田勇師(53)は「正直4歳の牝馬に710キロはきついかなと思っていたので、勝ててびっくりしました。第2障害下はこの馬の課題で、一瞬でも止めることができたのは良かったです。障害を下りてからはそんなに猛追する馬もいないと思っていました。粘り強く歩いてくれて良かったです。夏場は無理をせずに過ごさせていたので体調は良かったと思います。この馬の良いところでもありますが、がむしゃらな性格なので、数秒でも息を入れることができれば良さを引き出せると思います」と語った。