秋の福島開催を締めくくるハンデキャップ重賞だが、小回り、多頭数という要素が加わり、過去10年間で3番人気以内馬は[6-6-6-12]とやや波乱含み。1番人気馬に限れば、[1-3-3-3]と期待に応えられていない。舞台となる福島競馬場芝2000mコースは4角奥のポケットからスタートして1周1614m(Bコース使用時)の福島競馬場を1周と少々。最後の直線は297.5mと短いので先行力は欲しい。
◎
クリスマスパレードは紫苑S優勝馬で、中山牝馬S3着。その紫苑S以降は勝ち星に恵まれていないが、前走のクイーンSは57kgを背負って痛恨の出遅れ。前々走のヴィクトリアマイルは初めて経験するワンターンのマイル戦で持ち味を十分に発揮できなかった。それでも勝ち馬から0.4秒差なら悲観することもない。紫苑Sは馬場状態が良かったとはいえ、半マイル通過46.7秒のペースを2番手で追走し、最後11.6秒、11.4秒、11.0秒は坂のある中山コースだけに凄い。久しぶりの美酒を期待したい。
〇
ニシノティアモは甲斐路S優勝馬。この時は大外枠だったため位置取りが後ろになったが、メンバー最速タイとなる33.1秒の末脚を繰り出した。デビュー戦で先着を許したのは
ワイドラトゥールで、未勝利戦を勝った直後のフェアリーS5着。スイートピーSは
コガネノソラと同タイム2着だったから、早い時期からオープン級の能力を垣間見せていた。休み明けから体重を増やしつつ2つの特別競走含み3連勝で、いよいよ本格化の兆しだ。
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クリノメイはチューリップ賞優勝馬。新馬、サフラン賞を連勝して挑んだ阪神JFはゲートで暴れて外枠発走となってしまったが、調教再審査後のチューリップ賞では勝負強さを見せた。桜花賞は外枠から果敢に先行したが大敗。ダート2戦を挟んだ前走の秋華賞は、後方から大外を回って追い上げたが、前残りの展開に泣かされた。好走時と凡走時の差が激しい馬だけに、まだ見限れない。
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イングランドアイズは小倉記念優勝馬。この時は内々でしっかりと脚を溜め、最後は前も空いて12.4秒、12.2秒の加速ラップを突き抜けた。もともと新馬戦を勝った直後のクイーンC4着、続くフ
ローラSも4着の実力馬。54kgでも侮れない。
連覇を狙う△
アラタは58kgの札幌記念3着。昨年から1kg増でも侮れない。あとは久し振りでも重賞タイトルを持っている△
コガネノソラと、最後に△
エコロヴァルツ。見込まれたハンデだが、実力の裏返しだ。