検索メニュー

  • クラブ馬分析
  • 募集馬検索
  • 血統検索
  • 条件別検索

詳細検索

  • 性別
  • 馬齢
  • 生産者 指定なし
  • 馬主名 指定なし

【佐賀競馬】JBC佐賀から1年 「朝、馬場を歩いてみると1頭分内側でもいいかな」父が川田将雅騎手に伝えたことと佐賀の進化

2025年11月28日 17:00

川田孝好調教師(撮影:稲葉訓也)

 九州唯一の地方競馬として生き残った佐賀競馬。その地で初めてJBCが開催されてから早1年が経ちました。全国各地から佐賀でのJBCを見ようと1万2000人超えのファンが詰めかける中、佐賀出身の川田将雅騎手がJBCクラシックをウィルソンテソーロで勝つと、ウイニングランでは大歓声と拍手で包まれました。

 あの熱狂を川田騎手の父・川田孝好調教師に振り返っていただくと、家族ならではの会話や、JBC後もさらなる進化を遂げる佐賀競馬が見えてきました。

(取材・構成:大恵陽子)

――JBCの佐賀初開催から1年が経ちました。

川田 競馬場の雰囲気もお客さんの数も1レースから全然違って、「やっぱりJBCってすごいんだな」と思いました。JBCクラシックを息子が勝たせてもらったこともビックリです。レース後の親子の話で、「勝った嬉しさもあったけどそれ以上にホッとした。勝つために佐賀に乗りに来た」といった旨の表現をしていました。基本的には競馬でプレッシャーを感じる男じゃないけど、自分自身に対してもかなりのプレッシャーがあったと思います。本人にとったら仕事をやり遂げた充実感の方が大きかったみたいで、レース後に家族で食事をした時は淡々としていました。

――周りの方が興奮が続いたのかもしれないですね。

川田 ウイニングランではお客さんから川田コールをあんなにたくさんしていただきました。あっという間に1年が経ちましたけど、JBCと聞くとあの興奮がまた蘇ります。ファンの方々にはたくさん来ていただいて、盛り上げてくださって感謝です。

――川田将雅騎手はnetkeibaのご自身のコラムで「父から、主催者である佐賀競馬がJBCのためにどういう馬場管理をして当日を迎えているのかを聞いた」と話していました。

川田 とにかくいい馬場コンディションでJBCをやらなきゃいけない、と関係者もかなり神経を使ったと思います。砂厚はそんなに浅くない競馬場ですけど、JBC開催に向けて主催者や僕ら厩舎関係者でどういう馬場にしたらいいか、色々と会議をしました。

 佐賀は基本的に内側の砂が重たくて、みんな内をだいぶ開けますけど、JBC当日の朝、馬場を歩いてみると、普段は逃げ馬が走る場所からさらにもう1頭分内側でもいいかなという感触でした。そのため、「どう?」と息子に聞かれて「意外と内側はいけるかもしれない」と答えました。

――内を開ける競馬場では、日によってインが使えるかどうかが勝敗を分けるポイントにもなりそうです。

川田 騎手をしていた経験としては、内からの圧力ってすごいんですよね。インを回ってくる馬の方が強くて、自分の騎乗馬が少し能力的に見劣る場合、内からの圧力は倍々で感じます。基本的には佐賀は外の方が若干軽いですけど、それでもトラック競技で1400mでもコーナーは4回もあるので、外よりは内を回る方がよくて、直線で馬場が軽い外に持ち出す、という形です。

――佐賀競馬場では厩舎の建て替えが段階的に進んでいます。

川田 私も新しい厩舎に引っ越しました。快適で、厩舎としてはいま日本一じゃないでしょうか。引っ越しが8月の暑い時期で、入る直前までドアを全て閉め切っていましたけど、意外と涼しくて驚きました。天井が高くて風通しも良くて、扇風機で十分対応できそうです。以前の厩舎も山のそばで静かでしたけど、新厩舎もすぐそばに山があってものすごく静か。だから引っ越し当日からイレ込む牝馬も馬房では大人しくなりました。調教が終わると馬房で横になって休む馬も増えて、ストレスがだいぶ違うんでしょうね。洗い場も室内なので、冬は馬体が冷えないからいいんじゃないかなと思います。いい厩舎を作っていただきました。

――厩舎地区からコースに向かう馬道も新しいものができました。

川田 すごく使いやすいです。距離的にも近くなって、レースの時も短時間でコースや装鞍所のあるエリアに行けますし、幅が広いので危なくありません。馬にもストレスがそんなにかからないので、レース前の馬にもいいんじゃないかなと思います。

――JBC後も進化を遂げる佐賀競馬。これからどんな風になってほしいですか?

川田 いまの地に競馬場が移転して2022年で50周年でした。その節目にJBCをやって、これからまた歴史を刻んでいくっていうことにおいては、一番今いい時期に差し掛かっているんじゃないかなと思います。もっともっと進化する佐賀競馬場を見たいですね。

=========
 JBC佐賀当日に初開催された重賞・九州産グランプリが今年も開催。12月7日、全国の地方競馬所属の九州産馬が集い、1800mを舞台に九州産ナンバーワンの座をかけて競います。

 また、佐賀版・有馬記念とも言われる中島記念のファン投票も11月30日23時59分まで実施中。候補馬リストから気になる馬1頭に投票をすると、抽選でプレゼントが当たります。

 中島記念が行われるのは有馬記念と同じ12月28日の夕方。有馬記念の後は佐賀競馬でお楽しみください。

「netkeiba×netSAGAkeiba」

◇佐賀競馬攻略情報をまとめて紹介

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。