秋の京都開催最終週を飾る短距離重賞、京阪杯。スプリンターズSなどのGI戦線を経由してきた実績馬と、条件戦を勝ち上がってきた新興勢力が激突する一戦だ。京都芝1200mという舞台は
スピードの絶対値だけでなく、立ち回りや馬場適性も問われるタフなコース。過去の傾向を紐解き、今年の激走馬を占う。
1.牝馬は苦戦傾向、複勝率25%を超える牡馬を中心視
過去のデータにおいて、性別による成績差が顕著に出ている。牝馬が[1-2-2-57]で複勝率8.1%と苦戦しているのに対し、牡馬は[9-7-9-73]で複勝率25.5%と圧倒的な好走率を誇る。さらに牡馬は複勝回収率も102%と100%を超えており、妙味もある。基本的には牡馬を中心に馬券を組み立てるのが
セオリーと言えるだろう。
2.4歳馬が複勝率27.8%でリード、充実期を迎えた世代に注目
年齢別の成績を見ると、4歳馬が[4-4-2-26]で複勝率27.8%をマークし、世代別でトップの数値を記録している。3歳馬も複勝率21.1%と悪くはないが、5歳馬になると14.3%まで数字を落とす傾向にある。
スピードと
パワーの
バランスが取れた4歳世代が、このレースの中心を担うことが多い。
3.前走3勝クラス組は勝ち切れないが複勝回収率100%超えの妙味
前走のクラス別成績では、前走が3勝クラスだった馬に注目したい。成績は[0-2-2-9]と勝ち馬こそ出ていないものの、複勝率は30.8%と非常に高い水準にある。複勝回収率では104%を記録しており、昇級初戦で人気を落としやすいこの組が、馬券的な妙味を提供している。
ペアポルックスは4歳牡馬という、このレースで最も信頼できるデータに合致する一頭。前走のスプリンターズSこそ13着に敗れたが、GIの強豪相手にもまれた経験は今回に生きるはずだ。2走前のキーンランドCでは2着に好走しており、GIIIレベルなら能力上位は明らか。好走データの揃うここで改めて見直したい。