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【メモリアル・プレーバック】ジェンティルドンナのベストレースは12年ジャパンC オルフェーヴルと壮絶叩き合い

2025年11月26日 21:00

12年ジャパンC。オルフェーヴル(左から2頭目)にぶつかるように外へ持ち出されたジェンティルドンナ(右から2頭目)

 2012、13年にジャパンCを連覇するなど、牡馬を相手に大レースで活躍した12年の3冠牝馬ジェンティルドンナ(父ディープインパクト、母ドナブリーニ)が死んだことを26日、JRAが発表した。ジェンティルドンナの過去の名レース、12年ジャパンC(岩田康誠騎手騎乗)を振り返る。

 12年の3冠牝馬ジェンティルドンナと、11年の3冠馬オルフェーヴルが、直線のラスト200メートル地点から歴史に残る激しい叩き合いを展開。最後は鼻差でジェンティルドンナが勝利を手にし、3歳牝馬として初めてのJC制覇を果たした。

 考えていた策が、全てはまった。「2、3番手を取って、待たずに仕掛ける」。抜群のスタートを決め、岩田康はジェンティルドンナを15番枠から3番手へ。ラチ沿いの先行馬が止まらない馬場を熟知した勝負手だ。

 手綱を持ったまま、迎えた直線。「すごい手応えだ」。身震いするほどの感触が、岩田にはあった。それでも、国内外合わせて11頭のG1ホースが集結した戦いは甘くなかった。「スペースがない…」。バテずに逃げ粘る春の天皇賞馬ビートブラックが視界を遮り、右側には、昨年の2着馬トーセンジョーダンが、懸命に踏ん張っていた。

 抜け出すための、わずかな隙間を探している間に、外からオルフェーヴルが真横まで来た。「あれさえなければ、完璧だったんですが…」と岩田が振り返った場面は、残り200メートル地点だ。

 力ずくで外へ持ち出したことで、最大のライバルを外へはじく形に。ゴールまで続いた叩き合いを鼻差で制したものの、最後の直線の攻防が審議対象になり、レース終了から1〜3着馬が確定するまでに約20分を要した。この時の進路の取り方が強引とみなされ、2日間の騎乗停止処分を受けた。

 レース後、「申し訳ない」とうなだれた岩田。それでも、最強馬と死闘を繰り広げた末に勝利を収めた3冠牝馬のパワーと精神力の強さを、心からたたえた。「初めて、本気で走ってくれた。最後は、ハートの強さだけでしのいでくれた。後味の悪いことになってしまいましたが、馬には関係ないですし、この馬のすごさを分かってもらえたはず。来年は、さらに強くなりますよ」。その言葉通り、13年ジャパンCを連覇した。

 11年にデビューし、12年に桜花賞、オークス、秋華賞を制し、史上4頭目の3冠牝馬に輝いた。ラストランとなった14年の有馬記念でも有終の美を飾り、12年、14年と2度のJRA年度代表馬となった。母としては22年のエリザベス女王杯を勝ったジェラルディーナを出していたが、今年の7月に繁殖牝馬を引退することが発表され、余生を過ごしていた。16歳だった今年、11月25日に北海道安平町のノーザンファームで天国へ旅立った。

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