「
ジャパンC・G1」(30日、東京)
今年参戦する唯一の外国馬
カランダガンが27日、東京競馬場の芝コースで最終追い切りを行った。
リラックスした雰囲気から、直線では弾むようなフットワークを繰り出し、日本の芝への高い適性を示した。早い段階から準備を進め本気で獲りにきた世界No.1ホースが、日本の高く分厚い牙城を崩しにかかる。
柔らかい走りで日本の芝への適応力を見せた。今年の欧州年度代表馬
カランダガンが東京競馬場の芝コースで最終リハ。6F81秒8-40秒4-12秒2をマークした。道中は
リラックスしてゆったりと走り、直線に入ってからは馬なりのままで加速。弾むようなフットワークで軽快な動きを見せた。見届けた
グラファール師は「輸送はうまくいって状態はいい。追い切りはターフで脚を伸ばしたが、動きに関してはこれ以上ないほど満足できるものです」と調整に狂いはないようだ。
サンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英チャンピオンSという世界トップクラスのG1を3連勝中。13日に発表されたロンジンワールドベストレースホースランキングで1位を獲得した、現在の世界最強馬。トレーナーは昨年も
ゴリアットで参戦(6着)している。「
ゴリアットは難しいところがあるけど、
カランダガンは落ち着きがあり、特別に何かをする必要はない。才能もあり、左回りでも勝っている。レースに向けて自信はあります」と力を込めたこの言葉が、ここまでの順調ぶりを物語っている。
4月のドバイシーマCでは
ダノンデサイルの2着に敗れており、今回はリベンジマッチとなる。「ドバイ以降はいろんなところが改善されて、かなり強くなりました」。あの頃とは馬が違う-そう言わんばかりに胸を張った指揮官。雪辱を果たす準備は整っている。
今年の最終戦として、早い段階からここを目標にしてきた。師は「キングジョージを勝った後は
ジャパンCに向けて調整し、英チャンピオンSでも強いレースをしてくれた」とうなずく。枠に関しても「10番よりも内側がいい」というトレーナーの希望通り4枠8番をゲット。ここまでは陣営の思惑通りに事が運んでおり、「レースを楽しみにしています」とニヤリと笑った。05年アルカセットを最後に、20年間外国馬の勝利はなし。そんな不名誉な歴史に、本気になった世界No.1ホースがピリオドを打つ。