「勝島王冠・S2」(3日、大井)
吉原寛が歴代最多タイとなる地方重賞200勝の
メモリアルV。単勝1・9倍の支持に応えて、
キングストンボーイを連覇に導き、「第71回東京大賞典・G1」(29日・大井)への優先出走権をゲットした。2着に7番人気の
ナンセイホワイトが入り、ラストランとなった
ライトウォーリアは2番人気に支持されて逃げて3着に終わった。
地方重賞の通算200勝に王手をかけてから10戦目。
キングストンボーイをVへ導き、ついに吉原寛が安藤勝己氏(岐阜県・笠松競馬からJRAへ転身。地方所属時200勝、JRA移籍後31勝。他にJRA81勝)に並んだ。「お待たせしました」とおどけて見せたが、瞳にはうっすら光るモノが。「無事に勝つことができてうれしく思います。長かったのでね、ちょっと感極まるものがありました」と目元をぬぐった。
重賞4勝は全て1800メートル。やはり、この距離では負けられない。完璧だった。逃げる
ライトウォーリアを見ながら中団待機。3角手前で
ナンセイホワイトが動くのを見て外からスーッと上昇。2頭を射程圏に入れて直線へ。ラスト100メートル過ぎでこれらをかわして連覇のゴールへ飛び込んだ。「前走が嫌な負け方でしたが、厩舎の方でうまく仕上げてくれたし、千八が一番強いと思っていたので、負けられない気持ちでした。抜群の手応えでしたね」と胸を張った。
この後は状態次第で東京大賞典へ。渡辺和師も「吉原君はウチの重賞の半分ぐらい勝ってくれています。今日もいい巡り合わせ。立ち会えてうれしいね」と祝福した。
今年の重賞22勝目。レジェンドに並んだ“令和の重賞ハンター”は「後輩に追いつけないぐらい勝って引退したい。安藤さんにはまだまだですが、人柄や技術では追いつけるように精進したい」と“201勝目”へ新たな目標を掲げた。