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【阪神JF】重賞勝ち馬がいなかった97年1〜3着に共通する馬からあぶり出すと…重賞好走続くタイセイボーグ

2025年12月12日 13:15

タイセイボーグ

 先週のチャンピオンズCは軸推奨のウィルソンテソーロが2着。同一G1・3年連続2着は悔しさしかないだろう。来年も出走してくれば、4度目の正直に期待したい。

 阪神JFに重賞勝ち馬が出走しないのは28年ぶりとなる。前回1997年の1〜3着は以下の通り(馬名のあとは〈1〉キャリア〈2〉勝利数〈3〉1600メートル勝利〈4〉牡馬相手に勝利)

1着アインブライド〈1〉4戦〈2〉2勝〈3〉○〈4〉○→野路菊賞で牡馬撃破

2着キュンティア〈1〉1戦〈2〉1勝〈3〉○〈4〉○→新馬戦で牡馬相手に勝利

3着ダンツシリウス〈1〉8戦〈2〉1勝〈3〉×〈4〉○→ペリエ騎手騎乗

 共通するのは牡馬相手の勝利があったこと。加えて、いずれの馬も一度は上がり3ハロン最速をマークしていた。

 今年のメンバーで当てはまるのはアランカールショウナンカリススターアニスタイセイボーグレディーゴールローズカリスの6頭。

 タイセイボーグはここまで4戦1勝。管理する松下厩舎は2015年以降の2歳重賞で【3・2・3・10】。複勝率44・4%は出走15度以上でみると、今回の出走馬を管理する調教師のなかでは斉藤崇史調教師の45・8%に次ぐ2位。牝馬に限定すると【2・2・2・6】で、複勝率は50%で、出走10度以上では今回の出走馬を管理する調教師では1位となる。

 2019年の阪神JFをレシステンシアで制し、昨年はビップデイジーで阪神JF2着。2歳牝馬の重賞戦線で好走させる技術は間違いなくトップクラスと言える。

 タイセイボーグの近2戦はG3で2着、3着。前走のアルテミスSは上がり3ハロン最速をマークしたが、上位2頭が馬場の真ん中から外を通るなか、1頭だけ他馬が避けたイン寄りを通ってのもので価値が高い。新潟2歳Sは好メンバーがそろっていた。勝ったリアライズシリウスは来週の朝日杯FSで有力馬の1頭。3着フェスティバルヒルはファンタジーSを制し、6着のサノノグレーターは先週の葉牡丹賞をレコード勝ち。4着サンアントワーヌも10月の1勝クラスを勝っている。重賞勝ち馬がいない一戦。当レースではマイナスの少ない外枠は、末脚を爆発させるのに好都合。ここまでの完成度とキャリアで一歩リードとみる。(編集委員・小松 雄大)

※該当馬にアランカールが抜けているとの指摘があり、追加しました。訂正しておわびします。

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