“本気”の走りはレース当日まで封印。それでも、追えばはじけそうな雰囲気は漂わせた。
ビューティーフラッシュは、東京の芝コースの4F過ぎから加速。最後までツェ助手の手綱は押さえられたままだったが、無駄のない身のこなしで59.7-43.8-13.7秒をマークした。
トモの発達ぶりが目立ち、バネを感じさせる脚さばきを披露。5月26日の計量で526kgだった馬体はこの日514kgだったが、細い感じは全くない。
クルーズ師は「必要な
チューンアップは来日前に済ませてある。けさの動きはとても満足できるもの」とうなずく。「
リラックスしている。息遣いもいい」。中間はシャティンのオールウェザーコースで15-15以上の攻めを6本消化したほか、芝でバリ
アートライアルも実施。白井でも2本の時計を出した。レーティング116
ポンドは香港勢3頭で最下位(全体では3位)だが、順調度は一番と言える。
陣営は05年スプリンターズSを
サイレントウィットネスで、また06年安田記念を
ブリッシュラックでV。「安田記念はマイル戦でも、1800mくらいの距離をこなす
パワーが必要。時計も速い」とは知日派ならではのコメント。「そんな舞台にも対応できると思って連れてきた」と力強い。
3着に敗れた前走のチャンピオンズマイルは、直線で前が壁になって脚を余したもの。まともなら2着は確保できていた内容だった。当時は中位から運んだが、今回は本来の先行策で臨む構え。だからこそ、バリ
アートライアルでも積極的に逃げて“試走”を完了している。「現時点の比較では
ブリッシュラックの方が上かもしれないが、
ビューティーは今後ますます成長する馬」。伸びしろの大きい5歳馬が、初の国際GIのタイトルを獲りにいく。
提供:デイリースポーツ