美浦坂路で行われた
シンボリグランの最終追い切りは、いい意味でも悪い意味でも、この馬らしいものだった。前半は真っすぐに駆けていたが、ラスト1Fあたりで右へよれた。鞍上の右ステッキが入ったのは、それを修正するため。脚色にはお釣りを残して、4F50.5-36.5-12.0秒をマークした。「ズルいところがあって、ラストでフワッとするのはいつものこと。苦しくてよれているわけではないんです。反抗するんですよ、この馬は」。見届けた畠山吉師は、苦笑いを浮かべる。
1番人気に推されたCBC賞は6着。「ちょっと消極的でしたね。もう少し前につけていれば…」と悔しそうに振り返る。鞍上に中舘を配したのも、積極策を願ってのものだろう。「昨年(6着)は休み明け。一昨年は2着でしたからね。直千も大丈夫です」と指揮官。久々の勝利の美酒に酔うか。
ウエスタンビーナスは美浦坂路の1本目が4F57.3-40.7-13.6秒と予定より速くなったため、2本目は54.2-37.9-12.5秒とセーブした内容。それでも動きには躍動感がある。「1本目は3F43秒の指示だったが、2本目でうまく帳尻を合わせられた。夏場は体調がいいね」と鈴木康師はバーデンバーデンCからの連勝を狙う。
提供:デイリースポーツ