「第64回セントライト記念・GII」(芝2200m)は19日、中山11Rに17頭で争われ、後方を追走した4番人気の{horse=2007102891:クォークスター}が、大逃げを打った3番人気のヤマニンエルブをゴール前できっちり首だけ差し切り、2分10秒9のタイムで重賞初勝利を飾った。3着は2番人気のアロマカフェ。1番人気のゲシュタルトは好位追走も直線で失速し14着に敗れている。
「前も止まっていたし、直線半ばで届くかなと。きっちり差したと分かりました」と藤岡佑。汗をぬぐいながら振り返ったが、レースは戦前に描いたものとは大きく違った。「本当は4、5番手の好位を考えていた。それがスタートから仕掛けていったのに馬が行かなくて」。道中は16番手のインを追走。大逃げを打ったヤマニンエルブは、はるか前方を飛ばしていた。
「結果的には良かったけど、まるっきり正反対の乗り方になったし、褒められたものではありませんよ」。過去5戦で手綱を取る柴田善のアドバイスもあって、仕掛けを気持ち早めに。エンジンがかかったクォークは、直線で1完歩ごとに2着馬を追い詰めていった。
生産者の社台ファーム代表・吉田照哉氏は「これで(同じく生産馬でダービーを勝った)エイシンフラッシュと互角に戦える。胸を張って本番に行けて良かった」と笑顔を見せた。春は今年から優先出走権が1着のみとなったプリンシパルSで2着と涙をのみ、ダービーに進めなかった。堅実な決め脚を武器に長丁場に挑む。
提供:デイリースポーツ