精神面の成長を感じさせる攻め内容だった。
アリゼオは朝一番の美浦Wへ登場し、2歳の評判馬
サトノペガサス(新馬)を4Fで0.3秒追走する形で発進する。上手に折り合ったまま4角で内に潜り込むと、追えば先着必至の脚勢で並入した。
4F53.0-38.7-13.7秒。一見、ラスト1Fの時計を要したようにも映るが、
スピード感は最後まで失われず力感もある。「春は併せ馬をすると、並んだらカーッとして追い抜こうとしていたけど、今はうまく我慢が利きますね」と橋本助手。「全体的にはソフト仕上げですが、これがいい方に出れば」。中間の初時計マークは9月22日と遅めだったものの、臨戦態勢に抜かりはない。
これまで掲示板を外したのはダービー(13着)だけ。その前走も距離が長かったことに加えて、スローの逃げで極限の瞬発力勝負を誘発したことも裏目に出た。重賞初Vを決めたス
プリングSがそうだったように、前々で折り合い、なおかつペース的には消耗戦の形が最も合う。
「開幕週の千八という条件はベストに近い。相手はそろいましたが、春とは違った姿を実戦でも見せられれば」。申し分ない舞台設定で、古馬勢へ挑戦状をたたきつける。
提供:デイリースポーツ