土曜朝の京都競馬場。暗闇の残る午前6時に、
クォークスターは藤岡佑を背に姿を現した。引き締まった栗毛の馬体を揺らしながら、ダートコースを1周。イレ込むそぶりもなく、風格すら感じさせる動きで引き揚げた。
金曜輸送が功を奏したのだろう。頼もしいパートナーの雰囲気に、藤岡佑の表情にも満足感が漂う。「落ち着いていますね。スクーリングも問題なかった。ジョッキーを乗せて、馬場に入ってこれだけ落ち着いていれば十分でしょう」。
クォークスターが京都に足を踏み入れるのは、きさらぎ賞(7着)以来2度目。経験、そして成長が抜群の気配の根底を支える。
あとは自身がVへ導くのみ。「枠(2枠3番)もいいですね。最初のコーナーでごちゃつかないように。あとはじっくり息を潜めてね。長くいい脚を使う馬だから京都の下り坂も合いそうです」と力が入る。自身初のGI制覇へ。今年GI2勝と絶好調の堀厩舎の逸材とともに戴冠を目指す。
提供:デイリースポーツ