6歳牝馬のプロヴィナージュが再び動き出した。関西圏の競馬=栗東滞在が調整パターン。いつも通り、今回も早めに栗東へ移動し、悲願とも言える重賞初Vへの準備を着々と進めている。
前走後は千葉県の大東牧場内社台ファームへ短期放牧。英気を養い、5月中旬に美浦へ帰厩した。6月上旬に栗東入りすると、調教に負荷をかけてペースアップ。8日の1週前追い切りでは、栗東坂路で4F52.6秒の好時計をマーク。角居厩舎のレコメンド(4歳500万下)と併せてきっちりと先着を果たした。理想的な内容に「1週前はそれなりに時計を出したかった。うまく併せ馬の相手を探せたので目的通りの調教ができました」と齊藤助手の声も弾む。積極的な栗東滞在で存在感を示してきた成果が、関西馬との併せ馬を可能にした。このひと追いで、動きも気合もグンと変わってくるはずだ。「条件はベストと言えるからね。今後のためにも賞金を加算したい」。6歳でも馬はまだ若い。悲願のタイトルをつかみ取り、実りの秋へつなげる。
昨年は14番人気ながら2着に好走したセラフィックロンプ。今回は3か月ぶりの実戦となるが「ひと息入っているけど、休養の効果で今はフレッシュな状態。いい感じに仕上がっているよ」と武藤師は状態面に太鼓判を押した。1週前追い切りでは、美浦Wで6F80.3-13.0秒(仕掛け)をマーク。朝一番の走りやすい状態とはいえ、軽快な動きで好タイム。前走時よりも気配は上だ。「相性のいい舞台で、今年もいいところを見せてほしいね」。指揮官は期待を寄せていた。
提供:デイリースポーツ