佐藤哲の手綱で栗東CWを3頭併せで追われたプロヴィナージュ(左)
栗東CWに登場したプロヴィナージュは、宝塚記念を予定するルーラーシップ(4歳OP)、そしてマゼラン(6歳1600万下)との豪華3頭併せ。佐藤哲を背に角居勢を追走する形でスタートすると、徐々に前との差を詰めていく。直線に向くと、自ら首を使って力強く伸び、馬なりで6F82秒4-38秒6-12秒0をマーク。余力十分の手応えで並入した。
全27戦中15戦で手綱を取り、相棒を熟知する鞍上も「速いタイムでビシッとやるより、しっかりと引きつけることを意識した。先々週に乗ったときよりスイッチも入ってかなり良くなっている」と好感触。小島茂師も「いい馬と合わせてもらって、刺激を与えられたのは大きいですね。まだ理想のところまではきてないが、きょうの追い切りでどこまで近づけられるか」と充実の表情だ。
重賞未勝利の身ながら背負うのは、既に重賞を勝っている2頭と並ぶトップハンデの56キロ。念願の重賞初Vへ、クリアすべき課題は多いが「実績のある条件だし、うまくリズムに乗れれば。結果を出したいね」と師。中央、地方合わせて重賞で2着4回の“善戦ウーマン”が、胸を張って秋のGIシーズンへと乗り込むべく勲章を手にする。
抜群の推進力で好調をアピールした。セラフィックロンプは美浦坂路で4F52秒5-38秒1-11秒8をマーク。「輸送を控えているので控えめにしたが、覇気がある。2着だった去年ぐらいの出来にあると思う」。武藤師は状態の良さに太鼓判を押す。「立ち回りのうまさは強調できる。軽量馬は怖いけど、56キロでも底力で頑張ってくれるはず」と楽しみにした。