天性のスピードを見せつける。“小倉は俺に任せておけ”とばかりに、マコトリヴァーサルが快活なフットワークで健闘を誓った。最終追いは栗東坂路でジャスタウェイ(新潟2歳S出走予定)との併せ馬。先行するパートナーを見据えてグイグイと加速し、力強くチップを蹴散らす。ラストはしぶとく並入を果たして、4F53秒0-38秒4-12秒5をマークした。

「ここまで順調にきたと思う。最近は前向きさが出過ぎて掛かるようなところがあったけど、今週の追い切りでは落ち着いていた。ジャスタウェイを先に出した形だが、しっかりと折り合いはついていた」。須貝師は満足げな表情を浮かべる。

　デビュー戦は圧巻のひと言だった。ナチュラルに先手を奪うと、後続を全く寄せつけずに5馬身差。当時2着のメイショウハガクレは、続くフェニックス賞で格上挑戦をモノともせずにV。レースのレベルの高さは言うまでもない。「ゲートを出てからのセンスがいい。こういうところは母方のサクラバクシンオーが出ているね。速い時計にも対応できると思うし、力馬なので馬場は渋っても大丈夫」と目を細めた。

　開業3年目の須貝師にとって、待ちに待った重賞初美酒のチャンスが到来。「このあたりでひとつぐらい、という気持ちはあります」とねじり鉢巻き。まずは小倉最終週を鮮やかに締めくくり、新潟でゲート入りを待つ僚馬に吉報をもたらしたい。

提供：デイリースポーツ