完璧な最終デモとは言えなかった。デイリー杯2歳Sを制し、前走東スポ杯2歳S13着の雪辱に挑む
クラレントが、栗東坂路で最終追い切り。小牧を背に
レッドブレイゾン(2歳新馬)と併せ馬を行った。鞍上の左ステッキが3発飛び、4F53秒1-39秒2-13秒8。最後は1馬身遅れたが、それでも陣営に悲観の色はない。
小牧は「相手が動くし、馬場も悪い。53秒くらいならという感じ。自分のペースで行ったし、もともと調教駆けしない馬だから」と、周囲の不安を一掃する。橋口師も「攻め駆けする馬じゃないし、先週が動いた感じがあっただけ。あの馬には普通の動き。体調は何ら問題ない」と及第点を与えた。
前走の敗因ははっきりしている。本馬場入場後、ゴール前のライトに驚いて急に反転。放馬して約半周程度走ってしまった。鞍上は「前走は落馬に尽きる。相当走ったからね。まだ腰が甘いところがあるから、馬場も悪かったんだと思う。今回は良(馬場)でやりたい。枠は真ん中より内がいいね」と、巻き返しに燃えている。
橋口師&小牧と言えば、2年前に
ローズキングダムでこのレースを制した“
ゴールデンタッグ”だ。「ローズの時は自信があった。前走で負けたけど、今回は自信を持っていく。自分の馬が一番強いと思って乗る。デイリー杯の競馬が理想。内で我慢して最後もシュッと伸びたからね。ああいう競馬が出来れば」と力を込める。反撃に向けて陣営、人馬の思いはひとつ。2歳王者の座を射止め、来春のクラシック戦線の主役へと躍り出る。
提供:デイリースポーツ