可愛い上に素質も高いヴィオラーネ(撮影:佐々木祥恵)
5日の中山9RジュニアC(3歳オープン)に、斎藤誠厩舎期待の牝馬、ヴィオラーネが出走する。
「フェアリーSも考えたのですが、除外の可能性もありましたので、ジュニアCに出走させることにしました。男馬相手でも勝負になると思いますよ。前走、馬が硬くなっていると横山典騎手に言われましたが、徐々にそれも取れてきまして、今回は変に硬いところもなくて状態も良いですよ。
牝馬は1度レースを使うとカリカリしてきたりしますが、この馬は使ってもそういう所がありませんね。新馬の時から、輸送も問題なかったですし、装鞍の時も落ち着いていました。デビューから3走目となった前走は、それまでに比べるとパドックで気合が乗ってきたかなと思いますけどね。賢い馬ですよ。どちらかというと東京コースの方が向いているとは思いますが、前走、中山で3着ですし、大丈夫だと思いますよ。重賞なら2着まで来れば賞金加算されますけど、重賞以外だと勝たなければダメですからね。賞金を加算しておきたいので、ここは勝ってほしいと思っています」と斎藤調教師は力が入っている。
賢いヴィオラーネは、かなりの美人で、人なつっこい。「ヴィオは、かまえばかまうほど甘えてきますよ。女、女した馬です」と久保調教厩務員もメロメロの様子。可愛い上に、競走馬としての素質が高いヴィオラーネの快走に期待したい。
同じく5日の中山10Rの初日の出S(4歳以上1600万下)には天間昭一厩舎のノボレインボーがスタンバイ。
「前走3着は、たまたま展開がハマったという気もします」と天間調教師は控えめだが「年末に結構やりましたから、昨日は微調整という感じでしたが、ここまで問題なく来ていますよ」とこの中間は至って順調に来ている。「500万を勝つまでにモタつきましたし、母の父がタマモクロスということもあって奥手なんでしょうね。今年は明けて6歳ですが、展開さえ向けば、まだやれそうですよ。前走もジョッキー(北村宏騎手)がうまくレースを運んでくれましたし、今回も前回同様、うまく乗ってくれればと思っています」と天間師。
奥手ということもあるのだろうか。「以前はボーッとした所もあったのですが、年齢を重ねるにつれて、敏感になってきましたね。他の馬と顔を合わせると気にするようになりました。以前はそんな所はなかったんだけどなあ…」(天間師)と、年を取るにつれて、競走馬らしい敏感さが出てきたというエピソードもおもしろい。展開ひとつで、一発がありそうだ。[取材:佐々木祥恵]