先週土曜日は栗東でも雨が降ったものの、それ以降は日照時間の多い日が続き、雨のダメージを受けていたウッドチップ馬場も次第に回復していった。ただCコースに関しては、やはり馬場状態が悪く、時計の掛かる状態が続いている。
【坂路/4F51.9秒】
18日。やや回復傾向にあった馬場が、今週になって更に回復して、4F52秒を切ったのが13頭。ほぼ通常に近い馬場に戻ったと考えてもよい。そしてこの日の一番時計をマークしたのが
アスカトップレディ(栗東・須貝尚介厩舎)で4F51.1秒。ラスト1Fも12.6秒と鋭い伸びを見せた。しかしこの馬以上に追い切りの動きが目立ったのが、同厩の
マコトリヴァーサルだ。
アスカトップレディの前で併せ馬を行っていたが、相手
リッカスウィープが止まっているかのような伸び。ラスト1Fは13.2秒要しているが、これは単走になったため。4F52.0秒は速いし、もし最後まで併せる形なら51秒台は間違いなかった。
なお18日の馬場差は先週から回復した『+0.3秒』で観測。19日も晴天に恵まれており、馬場は同じで観測した。
【CW/5F66.0秒】
18日。好天が続いて馬場に含まれた水分は蒸発していると思われるのだが、騎乗者に聞くと「重い」「悪い」という声ばかり。実際、追い切りを計測していても、最後の直線では止まっているような脚色も少なくない。こうなると天気だけの問題ではないと思うので、どこかのタイミングでチップの入れ替えが必要になるのではないだろうか。
今週のCコースで動きを良く見せた馬を取り上げようと思ったが「あえて挙げれば」という程度で、本当にいい動きだったと思えるのは天皇賞春を予定している
トーセンジョーダン(栗東・池江泰寿厩舎)と福島牝馬Sを予定している
オールザットジャズ(栗東・角居勝彦厩舎)くらいだろう。
なお18日の馬場差は先週と同じ『+2.0秒』で観測。19日も同じ馬場差にしたが、晴天でこの状態だけに、ひと雨降れば、たちまち悪くなるだろう。
【DP/5F64.5秒】
CWが時計の掛かる状態ということもあるのだろう、やはりDPで追い切られている馬の動きが軽快に見える。またラスト1Fが少し時計の掛かる状態だった先週に比べると、1F11秒台も少なくなかった。
なお馬場差は18日、19日とも先週と同じ『-1.3秒』で観測している。(取材:井内利彰)
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。