異例の火曜追いで気合を入れられたエタンダール(左)
異例の火曜追いで“刺激”を与えた。エタンダールは栗東CWでゴッドエンブレム(7歳1600万下)と併せ馬。2馬身先行する僚馬を追い掛け、本番と同じ左回りの調教にもスムーズなコーナーリングで対応。一杯に追われた残り1Fでかわし去り、3馬身差の先着。6F84秒0-37秒0-11秒6をマークした。
「かなりいいですね」。美浦から駆けつけた松岡が満足そうにうなずく。前走から中3週。わずかな期間ながら急成長を感じ取る。「テンから掛かったけど、最後まで脚を使っている。ヘロヘロになるかなと思ったけど全然。力をつけているし、これなら楽しみがあるなって感じ。思っていた以上に良くなっている」。好イメージを抱き、本番を心待ちにする。
通常よりも追い日を前倒ししたのには意図がある。「普通にやっても上位とは能力差があるから。何かをやっていかんと」と藤原英師。トライアルでは勝ち馬に2馬身半差をつけられた。頂上決戦ではメンバーがさらに強化される。「前走とは馬のつくりが違うから早めの火曜に、っていうのもある。ダービーのあとはゆっくりとできる。だから現状は攻めないと。きつくても我慢してもらう調整をやっている。“賭け”やけどな。これに応えてくれるか。応える幅が大きければ大きいほど、ってこと」。追い日からレースまでの間隔を通常よりあけることによって、さらにスパイスをつけ加えることも可能。究極の仕上げで逆転を狙うために、ダービートレーナーは策を講じてきた。
松岡はコンビを組んで2戦2連対。「今回はためていく感じで」とレースプランを掲げ、「ダービーに乗らないと一流ジョッキーじゃない気がする」と力を込めた。ライバルよりもひと足先にGIモードへと突入し、決戦の日を待つ。
提供:デイリースポーツ