29日午後に時折豪雨となった栗東だったが、30日以降は快晴。馬場への影響は、朝一番のCWで時計を少し要したくらいだが、もともとCWは時計の速い状態だったので、通常時に戻ったくらいの感覚。大きな影響は受けていないと言ってよいだろう。
【坂路/4F51.9秒】
30日。この日の一番時計は安田記念への出走を予定している
グランプリボス(栗東・矢作芳人厩舎)の4F50.4秒。また3F目に11秒台をマークする馬が7頭いたように、全体的に時計が出る馬場だったと判断してよい。またラスト1F12.0秒も3頭おり、そのうちの1頭が安田記念に出走予定の
ドナウブルー(栗東・石坂正厩舎)だった。
4F時計は55.1秒と目立たなかったが、ラスト1Fが矢のように伸びたのが
コスモセンサー(栗東・西園正都厩舎)。最初の1F目が16.3秒と非常に遅かったことが、終いの伸びに繋がったのは承知の上だが、それを分かっていても、あの伸びを見せられると食指が動く。
31日。一番時計は
ツリーズオブホープ(栗東・坪憲章厩舎)の4F49.8秒。最も走りやすい馬場開門直後だったとはいえ、この時計は素直に評価したい。
なお、馬場差は30日、31日ともに、先週と同じ『+0.1秒』で観測した。
【CW/5F66.5秒】
30日の開門直後は水分を含んでいた影響なのか、多少のめる仕草を見せる馬もいたりして、時計が掛かっていた印象。しかし、徐々に馬場が慣らされて、通常通りの時計が出る馬場となった。
31日には
エイシンフラッシュ(栗東・藤原英昭厩舎)が登場。先行する同厩
ロードアリエスを追走したが、3コーナーすぎには手応えが良すぎて追い抜いてしまう感じ。相手が大きく内を回ったので、直線では馬体が合う感じになったが、それも一瞬のこと。突き放すと、あとは馬なりでゴールして、6F85.0〜1F11.9秒。予定されている宝塚記念まで1か月弱あるが、すでに動きは抜群と表現していいだろう。
なお、馬場差は先週と同じ『-0.6秒』で30日、31日とも観測した。
【DP/5F64.5秒】
雨が降っても時計の出方が変わらないはずのオールウェザーがポリトラック馬場だが、実際は水分を含むと粘り気が出て、少し時計が掛かる。そんな感じになったのが30日で、1週前の速い馬場よりは時計の掛かる印象があった。
よって馬場差は先週より少し時計の掛かる『-0.1秒』で観測している。(取材:井内利彰)
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。