「第17回プロキオンS・GIII」(ダート1400m)は8日、中京11Rに16頭で争われ、12番人気のトシキャンディが抜群のスタートからあっさりハナを奪い、1分22秒6のレコードタイムで逃げ切った。2着は3/4馬身差で4番人気のアドマイヤロイヤル、さらに半馬身差の3着には1番人気のファリダット。なお、2番人気のシルクフォーチュンは追い込み届かず5着に敗れた。
迷いはなかった。スタートの芝の部分でダッシュを利かせると、同型を制して、まんまと自分の形に持ち込んだ。手応え十分に直線を向くと残り200mではさらに後続と差を広げた。「(後ろが)もっとくるかと思ったが、馬の姿が見えなくなった。ターフビジョンを確認したら差があったので、しのいでくれと思った」と酒井。
10年の小倉記念(ニホンピロレガーロ)以来、4度目の重賞制覇となった酒井だが、2月の小倉競馬で落馬し、左肩甲骨々折などの負傷でターフを離れた。「焦っても仕方ないと開き直った」と当時を振り返る。鳥取のリハビリ施設では新しいトレーニングに取り組み、5月26日の京都競馬で復帰して、約1カ月半での重賞制覇。「競馬に乗っているのが一番楽しい。たくさんの依頼をもらい、結果を出せてうれしい」と笑顔がこぼれた。
「うまく行けました。暑い時季が合うんでしょうね」と、10年の関屋記念(レッツゴーキリシマ)以来、2度目の重賞勝利となった天間師。この後はクラスターC(8月14日・盛岡)やサマーチャンピオン(8月15日・佐賀)の地方交流重賞も見据える。遅咲きのヒロインが大好きな夏を走り抜ける。
提供:デイリースポーツ