ながつきS出走を予定しているヒラボクビジン(撮影:佐々木祥恵)
土曜の中山メーンレース、ながつきS(3歳以上準OP・ダ1800m)に出走予定のヒラボクビジン(牝5・土田稔厩舎)、テープカット(牡5・高橋祥泰厩舎)、ドレミファドン(牡4・中川公成厩舎)、さらには土曜の中山10R 九十九里特別(3歳以上1000万下・芝2500m)に出走予定のフェデラルホール(牡3・中川公成厩舎)について、陣営に取材をした。
◆ながつきS(3歳以上準OP・ダ1800m)
【ドレミファドン・中川公成調教師】
「春先は、まだソエが出ていました。4月の中山(総武S・準OP・ダ1800m 9着)の時は、不良馬場だったこともあって、ソエの影響があったようです。それを考えても、まだ成長しそうな感じがありますね。気性的には、カーッとするところがあって、それが競馬に行っていい方に出ているのではないでしょうか。
今日(9/19)は、ウッドチップコースで、フェデラルホールと併せて時計を出しました。予定通りの追い切りができましたし、もともと調教駆けする馬ではないですから、遅れたのも心配ないです。
阪神での前走(灘S・準OP・ダ1800m 5着)後は、トモに疲れが出たので、笹針をして休ませましたが、そちらのほうはだいぶ良くなってきました。まずまずの状態で出られると思います。
トモが緩くて、ゲートが今ひとつでしたが、最近は出るようになってきました。それでもまだトモの緩さは残っているので、2走前(丹沢S・3歳以上準OP・ダ2100m)に、内田(博)騎手で勝った時のように、後ろから徐々に押し上げていってというレースが合っているのだと思います。57キロで競馬をしていますし、体もある馬ですから、57.5キロも大丈夫でしょう。あとは、休み明けの分、使ってきている時よりも、多少、割り引きかもしれません」
【ヒラボクビジン・阿曽功厩務員】
「最初の頃は、飼葉をなかなか食べてくれなくて、デビュー2戦目はマイナス24キロでの出走でした。それでも勝ったので、その時騎乗した横山(典)騎手の評価も高かったんですよ。今は、沖縄から良質の黒砂糖を取り寄せて、飼葉の上にまぶしています。攻め馬が終わって体を洗った後に、黒砂糖を手のひらに乗せると喜んで舐めていますよ。アスリートですから、疲労回復にも糖分は必要だと思っています。
前走(麦秋S・準OP・ダ1600m 11着)後、硬さが出たので放牧に出しましたが、馬が柔らかくなり、良くなって戻ってきました。先週、併せ馬でビシッとやっているので、今日(9/19)はダートコースで単走の追い切りました。ゴール前に仕掛けという感じで、終い11秒台が出ていましたね。さすがに11秒台だと、見た目でも速く感じますし、反応も良かったです。気性が勝っている馬で休み明けも問題ないですし、今回は本当にいい状態で出走できそうです。今年一杯で繁殖に上がる予定で、あと数戦しかできないでしょうから、何とか抽選を突破してほしいですね」
【テープカット・高橋祥泰調教師】
「昨年、大井競馬から転入してきました。大井で結構頑張っていたので、その疲れが出たのか、8月にウチに来てからは、入厩したり、放牧したりの繰り返しで、結局、転入初戦は今年の1月になりました。
その後は順調に使われてきましたが、前走(安達太良S・3歳以上準OP・ダ1700m 8着)後、放牧に出してひと息入れました。休ませてどうかなと思いましたが、戻ってきてからも順調に調整できましたし、今日の追い切りもコスモラピュタ(オールカマー出走予定)と併せて、動きも良かったですね。500万を勝った後、昇級2戦目に1000万を勝っていますが、クラスが上がってすぐに勝つとういのもなかなかできることではありません。この馬に騎乗した後藤騎手や北村(宏)騎手も、準OPでも通用すると言ってくれました。長くいい脚を使えますから、脚質的には東京向きですが、中山でも実績を残しているので、末脚を生かせる展開になってほしいです」
※ヒラボクビジンとテープカットは、抽選対象。
◆九十九里特別(3歳以上1000万下・芝2500m)
【フェデラルホール・中川公成調教師】
「今日(9/19)は、吉田(隼)騎手騎乗で追い切り、終いの反応を見てもらいました。先週はまだ動きも重かったのですが、今日は動き、息遣いともに良くなっていました。2000mの距離を中心に使ってきましたが、ステイゴールド産駒には珍しく、カーッとするところもなく、折り合いがつきますので、2500mの距離も心配ありません。まだ3歳ですし、これから良くなっていく馬だと思います」(取材:佐々木祥恵)