シリウスSを制したナイスミーチュー(右)、左は2着ヤマニンキングリー=阪神競馬場
「第16回
シリウスS・GIII」(ダート2000m)は29日、阪神11Rに16頭で争われ、2番人気の
ナイスミーチューが中団追走からパワフルな末脚を発揮して差し切り勝ち。ワンテンポ先に抜け出した3番人気の
ヤマニンキングリーを目標に追い出すと、きっちり3/4馬身差かわして、ダート重賞初挑戦で見事にタイトルを手にした。勝ちタイムは2分03秒3。さらに3馬身半差の3着には1番人気の
グレープブランデーが入り、上位人気3頭での決着となった。
小牧は「持ったままで4コーナーを回れた。スタートを決めて、いい位置で競馬もできた。思った通り外へ出せたし、手応えからして変わると思った」と納得の表情。橋口師は15年連続のJRA重賞V。藤沢和師と並ぶ現役トップタイの84個目の重賞タイトルに「今年は勝っていなかったし、それも頭にあった。4コーナーで勝ったと思ったよ」と破顔一笑だ。
もともと期待は大きかったが、2勝目を挙げてから芝で14連敗し、ダートへの再挑戦を決断。これがピタリと当たった。以降、6戦4勝の快進撃で「どこに転機があるか分からんな」と師も目を丸くする。今後はみやこS(11月4日・京都)などを視野に調整。「力をつけているし、いいところを狙える器」と小牧。さらなる大きな舞台を見据える5歳馬が、勢いに乗って“新砂王”への道を突き進む。
提供:デイリースポーツ