ジャスタウェイら、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2012年10月25日 12:10

見た目の動きは文句なし!天皇賞秋に出走するジャスタウェイ(撮影:井内利彰)

 23日の調教中から豪雨に見舞われ、日中は雨が降り続いた。24日は曇り空で調教がスタートしたが、前日の雨の影響を受けたのは言うまでもない。先週まで時計の速かったCWまで時計を要するようになってしまい、先週とはまるで違う馬場になってしまった。

 厩舎によってはDコース芝馬場を利用して追い切っているケースもあるが、芝の塊が飛ぶほど芝も掘れており、雨が少なかった最近では一番の時計の掛かる状況となった。

【坂路/4F51.9秒】
 24日の一番時計はエランドール(栗東・坪憲章)、グレープブランデー(栗東・安田隆行厩舎)の4F52.4秒。もちろんラスト1Fは12秒台のラップを踏むことができず、テンから時計を出せば、終いは止まるというのが、時計の掛かる馬場の象徴とも言える。このような馬場になってしまうと「馬場が重かったので」というコメントが必ず出てくるので、追い切り時計で好不調を判断するのは難しい。よって、その動き自体を見て、しっかりと判断していきたいところ。

 見た目の動きで文句なし、そう感じたのが天皇賞秋に出走するジャスタウェイ(栗東・須貝尚介厩舎)。時計は4F54.8〜3F40.5〜2F26.8〜1F13.8秒だから、全体は速くない上に、終いも要している。額面だけの数字では決して評価できない。ただ攻め駆けするゴールデンムーンと併せて、追ってくる相手を寄せつけずに突き放して先着、しかも最後まで手応えが良かったという点が今の充実ぶりを示している。ゴール直線での雄大なフットワークは父ハーツクライを彷彿とさせるもの。ちなみに舌を越しているのは、調教助手が乗るといつものこと。毎日王冠時にも見せていた仕草なので、全く気にする必要はない。

 なお25日は2回目のハロー明けから徐々に時計が出る(通常時に近づく)ようになっているが、今週の馬場差は24日と25日をまとめて『+1.8秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 冒頭でも記したように、ここ最近は速い時計が出ていたCWだが、さすがの降雨で時計の掛かる馬場状態。ただ坂路のように、基準時計より大きく要したというよりも、先週17日が-0.8秒とかなり速い馬場だったのが、少し時計の掛かる馬場になったという感じ。

 そんな馬場でも楽々速い時計をマークしたのが、萩Sに出走予定のマジェスティハーツ(栗東・松永昌博厩舎)。新馬オースミナイン、他1頭との3頭併せの大外だったが、手応えは終始楽。ラスト1F13.1秒要して、6F80.7秒という時計だったが、馬なりだったので、追っていれば、80秒は切って、ラストも12秒前半だったはず。素質馬の揃ったオープン特別だが、最終追い切りの動きだけなら、この馬が間違いなく一番。

 先週18日の馬場差が『+0.0秒』だったが、今週はそれ以上に時計を要しているので、24日、25日ともに『+0.2秒』で観測している。

【DP/5F64.5秒】
 通常は坂路での追い切りがメインとなる橋口弘次郎厩舎が途中でDP追い切りに切り替えたように、異様に時計が掛かる坂路やCWを避けて、DPを利用する厩舎が増加。計100頭近い追い切りが行われて、久しぶりに賑わいを見せた。

 しっかりと追い切ってきた馬が多く、4F50秒切りはザラ。よって時計で状態の良し悪しを判断するのは難しいだろう。以前にも記したことがあるが、こういった時は速い時計を「馬なり」でマークしているか、素軽い動きができているかということを重視して時計を参考にするとよい。

 先週18日の馬場差が『-0.5秒』だったが、今週はそれ以上に速い時計が目立つので、24日、25日ともに『-1.5秒』で観測している。(取材・写真:井内利彰)

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

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