引退が決まったディープブリランテ(写真はダービー優勝時、撮影:下野雄規)
26日、今年のダービー優勝馬で、菊花賞を前に右前脚屈腱炎を発症し放牧に出されていたディープブリランテ(牡3歳、栗東・矢作芳人)が、そのまま引退することが明らかとなった。今後は、北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬入りとなる。
ディープブリランテは、11年10月1日の阪神5R新馬戦(芝1800m)でデビュー。2着馬に5馬身差を付け圧勝すると、続く東スポ杯2歳S(東京)も3馬身差の完勝で重賞初勝利。年明け緒戦の共同通信杯(東京)、続くスプリングS(中山)は連続2着。皐月賞は、ゴールドシップ・ワールドエースに後塵を拝する形で3着。
3番人気で迎えた日本ダービーは、早め抜け出しからゴール前フェノーメノの猛追をハナ差凌いで優勝。鞍上岩田騎手・管理する矢作調教師にとっても初めての栄冠をもたらした。その後は、英国・アスコットへ遠征し、7月21日キングジョージ6世&クイーンエリザベスSに挑戦して8着。
帰国後は菊花賞を目標に調整が続けられたが、同レースの最終追い切り後に脚部不安を発症して直前回避。精密検査の結果、右前脚屈腱炎を発症していたことが判明し放牧へ出されていた。
この度関係者間で協議が行なわれ、正式に引退・種牡馬入りとなった。
◆矢作芳人調教師のコメント
「もう一度ファンの前にお見せできないのが非常に残念ですが、サラブレッドはアスリートと思っていますので、引き際が大事だと考えました。この馬と過ごした1年余りは本当に夢のようでしたし、僕にとってこの馬は宝物でした。海外制覇の夢は子供たちに託したいと思いますので、子供たちを競馬場で応援していただければと思います。」
【プロフィール】
◆ディープブリランテ(牡3)
厩舎:栗東・矢作芳人
父:ディープインパクト
母:ラヴアンドバブルズ
母父:Loup Sauvage
馬主:サンデーレーシング
生産者:パカパカファーム
通算成績:7戦3勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:12年日本ダービー(GI)