今週のピックアップステーブルは田所秀孝厩舎。今週の金鯱賞に出走する
トウカイパラダイスはもちろん、来週の阪神JFに出走を予定している
クロフネサプライズ、そして牝馬ながら牡馬混合の新馬戦に出走する
セイウンヒマワリについて、田所秀孝調教師にお話しを伺いました。(取材・写真:井内利彰)
●12月1日(土)中京11R 金鯱賞に出走予定の
トウカイパラダイスについて
―前走アルゼンチン共和国杯は11着と大きく負けてしまいましたが、レースを振り返っていただいていかがでしょうか?
「新潟記念を使った後、放牧に出して間隔を空けたんですが、その放牧先で夏場の疲れがどっと出たようです。それが帰厩してからも残っていたようで、結果的に馬体重減(-18キロ)になってしまいました。レースでは手応え良く直線に向いたんですが、追い出して伸びませんでしたが、そのあたりが影響したんだと思います」
―この中間の調整はいかがでしょう?
「今では疲れも癒えていますが、前走減った馬体重を戻すことを念頭に置きながら、それでも調教は緩めずにしっかりと負荷を掛けるという調整を進めてきました。前走よりはプラス体重で出走することができそうですし、現状でやれるだけのことはやったという感じです」
―中京競馬場は2戦2勝ですね。
「2連勝したように中京競馬場は好印象ですね。目黒記念でも2着しているように、現状では左回りが合っているんでしょうね。開幕週だけに、
スピードが必要が馬場なのか、
パワーが必要な馬場なのか、分かりませんが、力量的に見劣りすると思っていませんので、楽しみにしています」
●12月9日(日)阪神11R 阪神JFに出走予定の
クロフネサプライズについて
―前走りんどう賞は逃げての勝利となりましたが?
「作戦でもなんでもなく、好スタートを切ったので、自然の流れでハナに立つ形になりました。直線で後続が迫ってきても、渋太く脚を使ってくれましたし、いい競馬だったと思います」
―1週前追い切りは
トウカイパラダイスに先着する動きでしたが?
「時計は4F54.5秒と目立って速くありませんが、今週の坂路は時計が掛かっているので、それを考えれば、優秀な数字だと思います。追走したんですが、ゴール手前で手応えよく駆け上がってきましたし、本当に力をつけてきましたね」
―今回は距離が1F延びますが?
「確かに未知数な部分はありますが、自分では特に気にしていません。今回は柴山雄一騎手が騎乗してくれますが、彼に的確な指示をできれば、十分にこなせる距離だと思いますし、来春の大きな舞台(桜花賞)を考えれば、こなしてほしいですよね」
―指示の内容ですが?
「直線が長くなって、急坂もあるマイル戦ですから、坂を登り切ったところでの攻防になると思っています。そこまで、いかに脚を温存できるか。レースの流れに乗りながら、しっかり脚をためてもらうような競馬をして欲しいですね」
●12月2日(日) 2歳新馬に出走予定の
セイウンヒマワリについて
―中間からCWでの動きが目立ってましたが、最終追い切りも終いしっかりした動きでした。
「ステイゴールドの牝馬で、馬体重は400キロを切っての競馬になると思います。あまり目一杯に追ってしまうと、体が減ってしまうので、そのあたりを考慮しながらの調教でしたが、それでもしっかりと動いていますし、素質の高い馬だと思います」
―牝馬ながら牡馬混合の芝2000mでデビューというのは期待の表れでしょうか?
「中途半端ではなく、強い相手にぶつけて、どのくらいの競馬をしてくれるか、見てみたいので、ここを使いました。レースに行けば、馬のぶつかり合いもあるでしょうが、そんな状況で怯まずに闘争心を出して走ってくれるかどうか。小さい馬ですが、均整のとれたミニ
グラマーな体型をしていますし、期待しています」