1番人気のワンダーアキュート(中央)を退け、川崎記念を制したハタノヴァンクール(右)
「第62回川崎記念・交流GI」(ダート2100m)は30日、川崎11Rに11頭で争われ、好位の外めを追走した2番人気のハタノヴァンクール(牡4歳、栗東・昆)が、2度目の交流GI制覇を果たした。タイムは2分15秒4。なお、半馬身差の2着に1番人気のワンダーアキュート、さらに1馬身半差の3着に3番人気グラッツィアが入った。
レースは好発を決めたタカオノボル(4着)が主導権を握ったが、2周目の2角で急に失速。あおり気味のスタートから押し上げて、3番手のインを進んだグラッツィアが代わって先頭へ立った。ハタノヴァンクールは3角過ぎから外めを進出し、直線を向いて早めに先頭へ。最後は追いすがるワンダーアキュートを振り切った。
「初めての左回りに小回り。きょうは不安が多かったから、とりあえずホッとしたよ」と四位。続けて「ストライドの大きな馬。小回りだとコーナーでスピードが落ちるし、前半は負担をかけないように。3角から勢いをつけて行こうと思っていた」と満足そうにうなずいた。
昨年4連勝でジャパンダートダービーを制覇。世代のNo.1に就いたが、その後は古馬に3連敗。しかし、前走の東京大賞典で2着と復調気配を見せていた。「秋2戦は馬がボケていた感じ」と昆師。それだけに、この日の勝利は、再び自信をよみがえらせる白星となった。
ドバイWCにも登録しているが、「おそらく選ばれないだろう。フェブラリーSも今年は使わない」ときっぱり。「春の目標は帝王賞(6月26日・大井)。そこへ向けてローテーションを組む。前走もローマンレジェンドには負けたと思っていないし、向こうも(帝王賞に)使ってくるだろうからね」。よみがえった自信を胸にリベンジ、そして統一ダート王奪取を誓った。
提供:デイリースポーツ