粘るマズルファイヤー(左)を競り落とすタマモベストプレイ=京都競馬場
「第53回きさらぎ賞・GIII」(芝1800m)は3日、京都11Rに8頭(インパラトールは出走取消)で争われ、少頭数特有のスローペースで流れるなか、2番手でピタッと折り合った6番人気のタマモベストプレイが、逃げ込みを図る5番人気のマズルファイヤー(2着)をゴール前で首差捕らえてフィニッシュ。1分48秒9のタイムで重賞初制覇を飾った。3着は3/4馬身差で3番人気のアドマイヤドバイ。なお、1番人気のリグヴェーダは、末脚不発で最下位の8着に敗れた。
「前走(シンザン記念)で出していったのが生きました。スタートも良く、楽に競馬ができたと思う」と重賞初制覇を成し遂げ、6月に36歳の年男となる和田も今年初タイトルに笑みをこぼした。
初距離を克服したが、クラシック路線を歩むなら距離は延びる。全兄タマモホットプレイ、タマモナイスプレイ、全姉チャームポットなど、きょうだいの勝ち鞍は1800mまで。それでも鞍上は「きょうだいの中では一番距離が持ちそう。この馬でクラシックに行けたら」と胸を躍らせる。
和田と同じく巳年生まれで1月に60歳を迎えた南井師も破顔一笑だ。「ゆったりとした流れのなかで折り合いはついていた。上とはタイプが違うみたい。ひとまずは厩舎に置いて調整する。次走は考えて使いたい」。血統背景から今後のプランについて明言を避けたが、クラシック参戦が選択肢の1つとして加わったことは間違いない。距離の壁をぶち破りにいくか、それとも短距離&マイル戦のスペシャリストを目指していくか-。陣営の判断に注目が集まる。
提供:デイリースポーツ