美浦Wで仕上がりの良さを示したナカヤマナイト(左)
ナカヤマナイトはスタンバイOKだ。まばゆい冬の日差しを受けながら、美浦Wで僚馬のタイセイワイルド(6歳1000万下)を大きく追いかける形で発進。軽快なフットワークで徐々に差を詰めながら直線に向かった。
先週に続き内へ潜り込むと、鞍上の手綱は押さえられたまま。相手も懸命に食い下がったが、その抵抗には少しも動じるところがない。6F80秒1-37秒3-12秒4の時計で、最後は馬体を並べてゴールを駆け抜けた。
「息は良かったよ。追っていないけど、ずっといい感じで走れていた。ちょうどいい併せ馬になったね」と、引き揚げてきた柴田善は好感触を伝えた。予定していた1月のAJCCを脚部不安で回避するアクシデントはあったが「逆に良かったと思う。疲れも取れたし、プラスだと思うよ」と笑みさえ浮かべて語った。
不凍液が皮膚から侵入して「フレグモーネみたいな感じで、3日ぐらい腫れがあった。少し休ませたけど、そのあとは順調にこられた」と二ノ宮師は中間の経緯を説明。この日の動きを見届けて「先週やってあるし、きょうは息を整える程度で十分。やり過ぎるとカッカとするので長めから馬なりで。先週よりも上がりはいい感じだったね」と表情を緩ませた。
2週連続で主戦が手綱を取っての併せ馬で、仕切り直しの今季初戦へきっちり態勢を整えた。舞台は昨秋のオールカマーVを含めて過去3勝を挙げる中山コース、しかも2戦2勝の芝1800m戦だ。「中山は走りやすそうだし、慣れているコースだからね」とトレーナー。前走の有馬記念は7着とGIの壁にはね返されたが、再び挑む大舞台へ向けてまずは“自分の庭”で好発進を決めたい。
提供:デイリースポーツ