日曜の福島11R、ラジオNIKKEI賞(3歳・GIII・芝1800m)に出走予定のフラムドグロワール(牡3・藤沢和雄厩舎)、シャイニープリンス(牡3・栗田博憲厩舎)、ナンシーシャイン(牝3・岩戸孝樹厩舎)、ミエノワンダー(牡3・国枝栄厩舎)、ラシーマ(牡3・星野忍厩舎)について陣営に取材した。※ミエノワンダー、ラシーマは抽選対象。

◆フラムドグロワールについて、藤沢和雄調教師。
「前走のダービー(GI・芝2400m・10着)後は短期放牧に出し、牧場から戻ってきてからも元気ですし、今日の追い切りの動きも良かったです。京成杯(GIII・芝2000m・10着)は、雪の影響で2回の輸送もあって結果が出ませんでしたが、その後はNHKマイルC(GI・芝1600m・3着)、ダービーの2戦しか使っていませんので、まだ余力はあります。

NHKマイルCは前に行った組にとっては厳しい競馬でしたが、その中でもよくしのいでくれました。ダービーは北村(宏)騎手がスタートで出して行った分、直線ではひと呼吸置いて追い出すというように、大事に乗ってレースをしてくれました。右回りは中山でも競馬をしていますから、大丈夫でしょう。マイルCでもスタートをスッと出ていたように、ゲートはスッと出る馬ですし、器用なタイプの馬です。トップハンデは仕方ないと思いますし、ダービーまで使わせてもらった馬ですから、ここでも頑張ってほしいですね」

◆シャイニープリンスについて、栗田博憲調教師。
「先週はウッドチップコースで長めから行って、今週は坂路でやりました。橘S(3歳OP・芝1400m)を勝った時と同じパターンの調整ですね。今日は併せ馬でしたが、最後は先着して動きは申し分なかったですし、余裕もありました。前走のNHKマイルC(6着)は、スタートしてすぐに挟まれて、理想の位置取りよりも後ろになってしまった上に、4コーナーでは進路がなくなり、外を回すロスもあっての6着でした。スムーズなら、もっと際どい競馬になっていたと思います。それでも差のないレースをしてくれたので、今回も期待しています。コーナーが4つのコースが課題となりますが、中団につけられれば届くと思います」

◆ナンシーシャインについて、岩戸孝樹調教師。
「今日の追い切りは、坂路で53秒台のつもりでしたが、52.5の時計でした。ただ気分良く走れていましたから、この時計でも大丈夫でしょう。ここまで順調にメニューをこなしてくれています。桜花賞(GI・芝1600m・8着)は414キロと体が減っていましたが、今は馬体重も430〜440キロ台で推移していて、見た目にも良くなっています。賞金的にNHKマイルCやオークスに出走させられましたが、もし使っていたら消耗していたかもしれないですし、ここに来て身が入ってきましたから、桜花賞後にリフレッシュさせて大正解でした。乗り方次第では2000mもこなせる馬だと思っていますから、1800mの距離も大丈夫でしょう。小回りコースも問題ないと思います」

◆ミエノワンダーについて、国枝栄調教師。
「前走のプリンシパルS(3歳OP・芝2000m・2着)後は、山元トレセンに放牧に出しました。牧場から戻ってきてからは、ここを目標に仕上げました。1週前はウッドチップコースで結構やりまして、週末も時計を出しました。今日は古馬に先行してもらって、それを追いかけて良い感じでしたし、馬もしっかりと走ってくれました。前走と特別変わったところもなく、同じように良い状態ですよ。小回りで距離も前走より短くなりますが、器用なので大丈夫でしょう。スピード勝負になるでしょうから、ある程度良い位置で競馬をしてほしいですね。あとはジョッキーがうまく誘導してくれればと思います」

◆ラシーマについて、星野忍調教師。
「今日はウッドチップコースで併せ馬で追い切りました。稽古はあまり動く馬ではないですから、あのくらいで大丈夫でしょう。2走前(夏木立賞・3歳500万・芝2000m)は強い競馬をして勝ってくれましたが、前走(白百合S・3歳OP・芝1800m・11着)は、昇級で相手も強くなっていましたし、なかなか自分の競馬はできないですね。スパッという切れ味はさほどないですが、長く脚を使えるので、うまく流れに乗って早めに抜け出す競馬をしてほしいです。今回のメンバーも強いですし、自分の競馬をしてどこまでやれるかと言った感じですね」(取材・写真：佐々木祥恵)