ロードカナロアの弟ロードストームなど今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2013年07月04日 17:01

破格の調教時計を叩き出したロードストーム(撮影:井内利彰)

 3日の追い切り時は、雨が降り出しそうな空というくらいで、実際に降雨はなかった。ただ、その日の夕方に大雨が降り、翌日はたっぷりと水分を含んだウッドチップ馬場に。それでも、追い切り時計に影響するようなことはなく、前日とほぼ変わらない印象。

 もともと、夏場のウッドチップ馬場は雨が降っても、時計が掛かることが少なく、本当に時計の掛かる馬場になるのは、降った雨が凍ってしまう冬場。しっかりと雨が降る、最近の栗東ではあるが、そのあたりを頭に入れておくとよいだろう。

【坂路/4F51.9秒】
 3日。一番時計はレアヴェントゥーレ(栗東・森秀行厩舎)の4F49.6秒。もともと速い時計の出るタイプなので、今週のように、前半で速いスピードに乗ると、それが止まらなくて、全体が速い時計になったということだろう。ちなみに50秒台、51秒台はごく平均的な頭数だったが、2F25秒を切る馬が続出しているので、ゴール前の最も負荷が掛かる場所も馬場状態が良いのだろう。

 時計が出やすいとはいえ、2歳新馬としては、破格の数字をマークしているのが、安田隆行厩舎の2頭、レッドアルヴィスとロードストーム。前者がカレンブラックヒルの半弟、後者がロードカナロアの半弟という良血だが、それに加えて、追い切りでの動きが半端なく凄い。

 2頭は併せ馬だったが、その隣で、七夕賞の追い切りを行っていたエクスペデション(栗東・石坂正厩舎)の動きが目立たないくらい、2頭の併せ馬は迫力満点。時計はレッドアルヴィスが4F51.3秒、ロードストームが4F51.5秒。ロードが先行していたが、ゴールでは同入という形だった。どちらも、ロードストームが7月14日(日)中京芝1400m、レッドアルヴィスが7月20日(土)中京芝1600mでのデビューを予定しているが、人気の中心になることは間違いないだろう。

 今週の馬場差だが、先週に引き続き、走りやすい状態であることには間違いない。全体時計の出方が、標準時(馬場差が±0.0秒)とほとんど変わらないので、3日、4日とも先週と同じ『-0.1秒』で観測した。

【CW/5F66.5秒】
 同じウッドチップ馬場でも、坂路と違って、時計の掛かる印象があるCコース。ただ、顕著な傾向としては、夏場になって体調を上げている馬は、多少走りにくい馬場でも、しっかりと力強い走りができている。

 そんな一頭が、七夕賞の出走を予定しているユニバーサルバンク(栗東・松田博資厩舎)。道中から、ラストインパクトと馬体を併せて、速いラップを刻んだが、直線でもギアが上がって、鋭い伸び。前走以上の状態を感じさせてくれる。

 他では、5Fの追い切りも終いの伸びが秀逸だったディープストーリー(栗東・藤原英昭厩舎)や、4日の朝一番に追い切られたトーホウスマート(栗東・藤原英昭厩舎)の動きが目立っていた。

 先週の馬場差が「±0.0秒」。今週も特に走りやすくなったという印象はなく、引き続き『±0.0秒』の馬場差で、3日、4日ともに観測している。

【DP/5F64.5秒】
 降雨の影響で、追い切り頭数が多かった先週に比べて、いつもと変わりない頭数に落ち着いたのが、DPコース。D芝コースは、降雨の影響を受けた4日に使用する厩舎はあったが、時計自体は目立って速くない。

 時計はさほど速くないが、躍動しているフットワークはブライドジェム(栗東・谷潔厩舎)。今年2月に14着に敗れてから、休養に入っているが、追い切りの動きは軽快。昨年8月に勝ち鞍があるように、夏のこの季節が最も動けるのかも知れない。

 なお、DPの馬場差は先週同様、全体的に時計が速い。よって3日、4日とも、先週と同じ『-1.0秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。