GI3勝目を手にしたメイショウマンボ(中央)=京都競馬場
雨粒を
スパンコールにして、3歳最強牝馬が女王の座に君臨した。「第38回エリザベス女王杯・GI」(芝2200m)は10日、京都11Rに18頭で争われ、中団を追走した2番人気の
メイショウマンボ(栗東・飯田明)が大外を力強く伸びて、牝馬としては史上7頭目となる年間GI3勝目を獲得した。1馬身1/4差の2着は6番人気
ラキシス、さらに首差の3着は5番人気
アロマティコ。なお、1番人気の
ヴィルシーナは4角で勝ち馬とほぼ同じ位置取りだったが、10着に終わった。
「
テンションが上がるところがあるので心配していたが、秋華賞の時よりも落ち着いていたし、この馬の走りができると思った」。誇らしげな武幸。絶妙な手綱繰りだった。道中は中団からやや前めの位置取り。3角から仕掛けて、直線では手応え十分にスパートして大外を反応良く伸びた。「内枠が気になっていたが、向正面でどこかがあくだろうなと。正直、全部うまくいきましたね」と完勝劇を振り返った。
見届けた飯田明師は「中間はできるだけ調教をきつくしないようにして、状態は維持していたので心配していませんでした。最後は抜け出してくるのを待っていたが、やっぱり来てくれた。自然に拍手していましたね」と、孝行娘の走りをねぎらった。
次走は現時点で未定ながら、牝馬戦線を統一した今、強豪牡馬が待つ舞台を避けて通るわけにはいかないだろう。「とりあえず古馬牝馬という壁を乗り越えた。次は牡馬を相手に戦うことになるけど、まだ3歳ですからね。力をつけて、そういうメンバーを相手にいい競馬ができたら」と主戦は意気揚々。雨中でひときわ輝いた人馬が、新たな頂点を目指して進撃を続ける。
提供:デイリースポーツ