良血馬が新春の淀を切り裂いた。「第52回京都金杯・GIII」(芝1600m)は5日、京都11Rに16頭で争われ、後方を追走した6番人気のエキストラエンド(栗東・角居)が初めてのマイル戦にも難なく対応し、馬群から力強く抜け出して重賞初勝利。タイムは1分32秒5で、鞍上のルメールは昨年のダノンシャークに続く連覇を達成した。重賞初挑戦ながらも1番人気に推されたオースミナインは同じような位置取りから勝ち馬を追うように伸びたが、1馬身半差の2着まで。さらに3/4馬身差の3着には5番人気のガルボが続いた。
「金杯を勝つのは2回目だけど、ファンが多いのを見て、本当にうれしいと思った」とルメールは満面の笑みだ。同馬の母・カーリングは、仏オークスやヴェルメイユ賞を制した母国の名牝。「マイルは初めてだったが、彼の母がマイルで勝ったことがあるのは知っていた。自信を持って乗った」と胸を張った。
初の8F戦で重賞勝ちを決めたが、角居師は距離適性をつかみかねている。「(距離を)短くして、こんなにすぐに結果が出るとは」と目を丸くする。
今後の路線は未定だが、前途は明るい。指揮官が「幅が広がった」と言えば、ルメールも「もっと上のクラス(相手)でもやれる」と太鼓判を押す。素質を開花させた良血馬が、さらなる栄光を見据えて走り続ける。
提供:デイリースポーツ