ミッキーアイルの最終リハは、浜中を背に栗東坂路で単走。序盤から軽快な脚さばきで飛ばし、中間の2Fは12秒4-12秒4の速いラップを刻む。ラスト1Fも鞍上がハミをかけ、左から軽く肩ムチを入れると踏ん張って4F50秒6-37秒8-13秒0。あっさりとこの日の1番時計タイを計時した。
主戦は「馬体も大きくなって落ち着きもあった。動きとしても良かったですね」と成長を実感する。音無師も「入りも、2F、3F目も速かった。最後も(外)ラチ沿いで追いづらそうだったから。いい時計も出たし、これでちょうど良くなるんじゃないかな」と合格点を与えた。
重賞2勝を含む全4勝が逃げ切りだが、NHKマイルCを同じ戦法で制したのは、過去18回で一昨年のカレンブラックヒル1頭のみ。師も「僕自身も調教師を20年やっているが、正直に言うと逃げ馬は嫌いなんですよね」と本音を漏らす。
ただ、愛馬への信頼は揺るぐことはない。「この馬はトップスタートを切るし、行くし、それを抑える理由がない。テン良し、中良し、しまい良しの馬だと思う。初の左回りに長い直線となるが、やってのける力はある」。“歴史の壁”を打ち破り、5連勝で一気にGIタイトルをつかみ取る。
提供:デイリースポーツ