まさに充実一途だ。待望の
ビッグタイトル奪取へ向けて、
スマートレイアーが文句なしの動きを披露した。主戦を背にした最終リハは栗東坂路。攻め駆けする僚馬
ツルオカハチマン(5歳1600万下)を追走。これの内から馬体を並べると、鞍上が軽く仕掛けただけでトップ
スピードへ。そして、一瞬のうちにかわして1馬身先着した。
2週連続で騎乗した武豊は「先週ハードに追ってあるので、きょうは反応を確かめて、しまいを伸ばす感じでした」と振り返った。4F52秒3-37秒9-12秒2のタイムには、「動きましたね。ここを目標に、いい状態です」と満足そうにうなずいた。
調整が遅れ、コンビを組んでデビューしたのが昨年の桜花賞当日だった。その桜花賞と同じ、阪神マイルの未勝利戦を快勝すると、半年後の秋華賞では、
メイショウマンボの2着に食い込むほどまでの成長を見せた。
昨年暮れの愛知杯では、デビュー以来初めて掲示板を外したが、「あの時は疲れもあったんでしょうね。冬毛もすごくて」と加藤助手。暖かくなり、毛ヅヤがさえてくると、年明けのオープン特別を快勝。前走の阪神牝馬Sでは致命的な出遅れをばん回すると、大外一気の末脚で、マイル女王候補へと名乗りを上げた。
圧巻の前走内容から「相手は強くなりますが、レイアーも強くなっているので」と、大久保龍師は胸を張る。かつて、体重を大きく減らしてしまった「長距離輸送をクリアできれば」と期待は膨らむばかりだ。「距離もコースもこの馬に一番合っている」と主戦も力を込める。芦毛のディープインパクト産駒による、初のGI制覇が現実味を帯びてきた。
提供:デイリースポーツ