馬群をさばいてくる脚があり福島でも対応できるショウナンワダチ(撮影:佐々木祥恵)
7月6日(日)に福島競馬場で行われるラジオNIKKEI賞(GIII・3歳OP・芝1800m)に出走予定の美浦所属各馬の1週前情報。
ショウナンワダチ(牡3・美浦・大竹正博厩舎)について、大竹調教師。
「前走のNHKマイルC(GI・芝1600m・10着)は消化不良の競馬でした。レース後は馬がイライラしていましたが、放牧でうまくガス抜きをして戻ってきました。東京コース向きとも思えますが、以前東京で勝ったベゴニア賞(2歳500万・芝1600m)の時のように、馬群をさばいてくる脚もありますので、福島コースでも対応できると思います。距離の1800mは共同通信杯(GIII・8着)でも経験していますが、あの時はハミを噛んだり、途中から超スローペースになったりと、参考外のレースなので、距離に関してはさほど割引の必要はないと思っています。巻き返しを期待しています」
クラリティシチー(牡3・美浦・上原博之厩舎)について、上原調教師。
「前走(3歳500万・芝1600m)は、他に行く馬がいなかったので逃げる形になりましたが、勝ち方に余裕がありましたし、500万クラスではさすがに力が上でした。レース後も順調ですし、今週(6/25)も予定通りの内容で追い切りを行うことができました。重賞で好勝負をしてきた馬ですし、1800mも守備範囲ですので楽しみです」
ウインフェニックス(牡3・美浦・奥平雅士厩舎)について、奥平調教師。
「今日(6/26)の馬場は相当時計がかかっている上、外を回ったこともあって目立つ時計は出ていませんが、しっかり負荷がかかりましたし、1週前追い切りとしては十分な内容だったと思います。来週は馬の様子や馬場状態を見て、調教メニューを考えます。最近ゲートの出も良くなりましたし、1800mの距離も問題ないでしょう。器用に立ち回ってセンスの良さを生かしてもらいたいです」
パワースラッガー(牡3・美浦・菊川正達厩舎)について、菊川調教師。
「放牧明けで、先週併せ馬をしました。まだ時計的に物足りなかったので、今日(6/26)はしっかり負荷をかけようと思っていました。時計も出ていましたし、動きも良かったですよ。この後様子を見ながらになりますが、来週はサラッとやれば仕上がるでしょう。馬格のある馬なので、輸送もこなしてくれると思います」
ラリングクライ(牡3・美浦・堀宣行厩舎)について、橋本篤典調教助手。
「前走(3歳500万・芝1600m・1着)も未勝利勝ち(芝1800m)の時も、新馬戦(芝1800m・5着)とはレース振りがガラッと変わって良くなりました。前走は相手に恵まれましたが、強い勝ち方だったと思います。今回は相手も強化されますが、ハンデ戦ですし、チャンスはあると思います。気合いが良い馬で、デビュー前は引っ掛かるのを心配をしていました。デビュー戦は多少ギクシャクとした競馬になりましたが、実戦に行って思ったほど掛かりませんでしたし、ここ2戦ともそういう面は見せていませんので、大丈夫でしょう。見た目は腹が巻き上がり気味ですが、飼い葉もとても良く食べますし、今回はプラス体重での出走になるのではないかと思います」
カウニスクッカ(牝3・美浦・尾形和幸厩舎)について、尾形(和)調教師。
「前走のスイートピーS(3歳OP・芝1800m・4着)は、東京コースの分ごまかしがききませんでした。福島の小回りコースは、いかにも合いそうなタイプですよ。気性的なこともあって馬が多くごちゃついている水曜日ではなく、今日(6/26)追い切りました。状態は良いですね。牡馬相手なのでやってみなければわかりませんが、力を出せる態勢は整ってきています」(取材・写真:佐々木祥恵)