現地時間10日、世界各国で多くの名馬を輩出したリ
ファール Lyphard(牡36)が、米・ケンタッキー州のゲインズウェイ
ファームで死亡していたことが分かった。
リ
ファールは父Northern Dancer、母Goofed(その父Court Martial)という血統。71年にデビューし、翌72年にはダリュー賞(仏G2)を制し英ダービー(英G1)に挑戦するが15着と敗退。続く愛ダービー(愛G1)も5着に敗れると、短距離に路線を変更し、ジャックルマロワ賞、フォレ賞(ともに仏G1)を優勝。12戦6勝の成績で種牡馬入りした。
種牡馬入りしてからは、初年度からPharly(ムーランドロンシャン賞-仏G1)を輩出。代表産駒としてはダンシングブレーヴ(凱旋門賞-仏G1)、マニラ Manila(ブ
リーダーズCターフ-米G1)などがおり、日本でも94年桜花賞(GI)2着の
ツィンクルブライド、97年中京記念(GIII)2着の
セイントリファールなどを輩出。96年に種牡馬を引退し、ゲインズウェイ
ファームで余生を送っていた。
リ
ファール産駒の種牡馬は、
メジロラモーヌ(牝馬3冠)、シリウスシンボリ(日本ダービー-GI)などを輩出したモガミ、
キョウエイマーチ(桜花賞-GI)、キングヘイロー(高松宮記念-GI)を輩出したダンシングブレーヴなど日本に多数輸入されており、日本ではダンシングブレーヴ産駒のホワイトマズル、コマンダーインチーフ、キングヘイローなどが種牡馬生活を送っている。欧州では、凱旋門賞(仏G1)馬
サガミックス Sagamixを出したリナ
ミックス Linamixなどが活躍している。
母の父としてもバブルガムフェロー(天皇賞・秋-GI)などを輩出。今年の2冠馬ディープインパクトの母の父アルザオ Alzaoもリ
ファール産駒で、現在もなお、父系、母系問わず世界中のサラブレッド血統にその存在を示している。
ちなみに、同じ世代の馬にはHalo(サンデーサイレンスの父)、Roberto(ブライアンズタイムの父)、Rivermanなどの名種牡馬がおり、日本ダービー馬はロングエース。騎手では武豊騎手も同年の69年生まれ。