連覇へ。
サトノノブレスが降りしきる冷たい雨を切り裂き、明るい道筋を映し出した。
開門直後とはいえ、朝から大量の雨が降り注ぐ栗東CWでの最終リハ。0秒4先行させた僚馬
ジューヴルエール(5歳500万下)に直線で並びかけると、ノーステッキのままあっさりかわし去り、最後は0秒3先着してゴール板を貫いた。
馬場を考えれば、6F83秒6-39秒1-11秒9の時計は上々だ。騎乗した池添は「中2週になるので、そこまで強い調教はしませんでしたが、内容に関しては有馬記念よりも良かったと思います。最後までしっかりと動いていました」と、かじかんだ両手を握りながら好感触を伝える。
前走の有馬記念は、鞍上にとって悔いの残る一戦だった。「あまりうまく乗れませんでした。後ろから行くことは決まっていたんですが、ペースも落ちついてしまって」と唇をかむ。着順こそ11着だが、着差は勝った
ジェンティルドンナと0秒6差。立ち回り次第で上位争いに参加できたという思いがある。
ただ収穫もあった。昨年は逃げ切りで決めた一戦に「やはり自分の
スタイルで走らせた方がいい」と、先行策がベストだと再確認する。58キロのトップハンデだが、池江師も「前回とはメンバーが違うからね。今回はこの馬が横綱みたいなもの。自分の競馬ができるでしょう」と横綱相撲でのVを意識する。