15日、盛岡競馬場で行われたクラスターC(3歳上、交流GIII・ダート1200m)は、中舘英二騎手騎乗の4番人気エンゲルグレーセ(牡8、美浦・奥平雅士厩舎)が、道中好位追走から4角で先頭に並びかけ、逃げた3番人気ディバインシルバーに1.3/4馬身の差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分10秒6(重)。内を突いた圧倒的1番人気(単勝120円)ハリーズコメットは、直線追い上げるも1.1/2馬身差の3着に敗れた。
勝ったエンゲルグレーセは、父プラウドデボネア、母エンゲルリーゼン(その父ウインザーノット)という血統。祖母は82年桜花賞馬リーゼングロス、伯父に92年七夕賞(GIII)など7勝を挙げたリーゼンシュラークがいる。00年にデビュー。翌年香港JCT(1600万下)で4勝目を挙げオープン入りすると、灘S(OP)2着をはさみ、マリーンS(OP)、エルムS(GIII)と連勝で重賞初制覇を達成。その後故障による長期休養などもあり成績を落とすが、今年のガーネットS(GIII)では最低16番人気ながら2着に好走。3連単重賞最高(当時)となる2,057,180円を演出した。今回エルムS以来4年ぶりとなる勝利で、重賞は2勝目。交流重賞は今回が初出走だった。通算成績27戦7勝(うち地方1戦1勝)。
鞍上の中舘英二騎手は同レース初制覇。管理する奥平雅士調教師(33)は、04年に調教師免許を取得し史上最年少で開業。中央・地方通じて今回の勝利が重賞初制覇となった。