マイルGIで2勝を挙げた父デュランダル譲りの決め脚発揮へ、追い風が吹いている。金曜の枠順抽選で
スイートサルサが引き当てたのは2枠(3)番。東京芝は今週からBコース使用で、ペースも落ち着きそうな顔触れだけに、ロスなく運べそうなこの枠は絶好だろう。自ら抽選器を回した菊川師は「ここならどんな競馬にも対応できそう。前に行く馬を見ながら自在に動けそうだね」とうなずいた。
決戦前々日は角馬場で10分ほど体をほぐしたあと、美浦南Aを軽めのキャンター。最終追い切り後も調整が順調であることは、
ピカピカの毛ヅヤが雄弁に物語る。主戦の田中勝も「状態が良さそうなのは何より。あとは、この馬の力を引き出すだけ」と力を込める。
3週間前の福島牝馬Sで重賞を初V。GIの今回は当然メンバーが強化されるが、取消明けを使われての大きな上積みを感じ取る陣営に、気後れした様子は見られない。しかも東京は過去3勝を挙げている得意コースだ。
「これまでは後方からの馬だったが、前走は中団から自ら動いて競馬ができたのは収穫。しっかり乗り込んだし、良馬場で力を出し切れれば」と話す指揮官の口調は力強い。馬名の
サルサとはダンスの一種。13年オークス(7着)以来、2度目となるGIのステージで“逆転女王”の
ステップを鮮やかに刻む。