エプソムCに向けて予定通り順調に調整されているというディサイファ(撮影:佐々木祥恵)
来週末に東京競馬場で行われるエプソムC(GIII・芝1800m)と阪神競馬場で行われる牝馬限定戦のマーメイドS(GIII・芝2000m)に出走予定の美浦所属馬の1週前情報。
【エプソムC】
ディサイファ(牡6・美浦・小島太)について、小島勝三調教助手。
「前走の中日新聞杯(GIII・1着)は期待通りの内容での勝利でした。レース後は放牧に出して、帰厩後も予定通り順調に調整できています。今週(6/3)はポリトラックコースで併せ馬で追い切りましたが、稽古で動く馬(ダウトレス)を追いかけて最後はキッチリと捕えましたし、ある程度負荷もかかった納得のいく追い切りができました。昨年も勝っているレースですし、楽しみですね」
アーデント(牡6・美浦・加藤征弘)について、加藤征弘調教師。
「前走の新潟大賞典(GIII・4着)はある程度自分の形に持ち込めましたが、ペースを落ち着かせ過ぎてしまって、最後は瞬発力勝負になってしまいました。もう少し平均ペースの流れになってほしかったですね。その分もあっての、2馬身差の4着だったと思います。レース後はノーザンファーム天栄に放牧に出し、3週間前に帰厩しました。戻ってきてすぐに時計も出せたくらいでしたよ。今週(6/3)はウッドチップコースで長めからしっかりと時計を出しました。乗り難しい馬なので、自分のリズムで走らせるようにしていますが、今週もリズム良く伸びのあるフォームで走っていました。今回は同型馬(エイシンヒカリ)がいますので、その馬との兼ね合いになりますね。恐らくエイシンヒカリを前に行かせて、離れた2番手からレースを進めることになると思います」
マイネルホウオウ(牡5・美浦・畠山吉宏)について、畠山吉宏調教師。
「前走のマイラーズC(GII・18着)はフワッと出していくという感じの指示をしたのですが、フワッとしたままだったようです。速い時計の決着というのもありますが、それにしても案外な結果でした。前走後も特に異常はありませんでしたが、1度放牧に出しました。東京の最終週のパラダイスS(OP)に使うプランもありましたが、走っていないのでダメージも少なく、エプソムCに使うことになりました。帰厩後も順調に調整できています。今週(6/4)の坂路での追い切りですが、馬場が重かったことを考えれば合格点の動きだったと思います。これまでよりもう一段階調教も強化してきていますし、前進を期待したいですね」
【マーメイドS】
バウンスシャッセ(牝4・美浦・藤沢和雄)について、津曲大祐調教助手。
「前走のヴィクトリアM(GI・13着)は広い競馬場ではありましたが、1600mの距離では少し流れに乗り切れずに脚が溜まらず、思ったほど力が発揮できませんした。今回は距離も延びますし、阪神の内回りも問題ないと思います。この中間も在厩で調整して、体調も良いですね。適条件で巻き返したいです」
マリアライト(牝4・美浦・久保田貴士)について、久保田貴士調教師。
「来週は阪神への輸送もありますし、今週(6/3)はある程度やろうということで、長めから強めに追い切りました。前走の緑風S(1600万下・1着)の追い切りでは右にモタれる面を見せていましたが、今週の追い切りではモタれずに良い感じで走っていました。ここに来ての2連勝は、馬がしっかりしてきたことと、距離を延ばしてきたというのがあると思います。以前は飼い葉食いも細かったのですが、それも安定してきました。折り合いにも心配がなくなって、普通の競馬ができるようになりましたし、末脚もしっかりしています。勢いがありますし、秋に向けて良いレースをしてほしいですね」
(取材・写真:佐々木祥恵)