札幌芝で格下に堂々先着を決めたトーホウジャッカル(手前)
札幌競馬場の公開調教へと足を運んだファンの視線をくぎ付けにした。
トーホウジャッカルの最終リハは、酒井を背に芝で
サンビショップ(3歳500万下)と併せ馬。2馬身追走し、3角過ぎで外から馬体を並べる。直線で軽く手綱を押されると瞬時に
ギアチェンジ。金色のたてがみを揺らして残り100mで前に出ると、そこから一気に突き放した。
ラスト重点に、5F65秒2-36秒4-11秒8で2馬身先着。先週に続いて騎乗した主戦は「1週間でこれだけピリッとして良くなるとは。この1週間で何があったのかというほど、気合が乗って息も整っている。スイッチが入りましたね」と目を丸くする。初の洋芝での走りにも「スクーリングも兼ねて本馬場に入れました。全く問題ないですね」と言い切る。谷師も「先週とはだいぶ違う。すぐに息も入っていたしね」と上積みを強調した。
一頓挫明けとなった今年初戦の宝塚記念で4着。菊花賞制覇以来、8か月ぶりの実戦で奮闘し、鞍上は「こっちが思っている以上の器。次元を超えた馬」と改めて能力の高さを実感した。「目指しているものはもっと上。負けて言い訳ができる馬ではない。ここは次への
ステップ。それくらいの気持ちでいかないと」と力を込めた。
トレーナーも「大きいところを使っていきたい馬。ここは格好をつけてほしい」と期待を寄せる。真価が問われる一戦。クラシックホースの貫禄を示し、堂々と秋の大舞台への第一歩を踏み出す。