春のうっぷんを晴らすのみだ。クラシックラスト1冠を仕留めるべく、デビューから2戦2勝の
キロハナが栗東坂路で最終追い切りを行った。テンこそゆっくり入ったが、残り2Fからスパート。雨で重みを増したチップに苦労しつつ、4F54秒7-39秒9-12秒1をマークした。
さかのぼること2週前。追い切りの動きを見届けた池江師は「素晴らしい」と手放しで絶賛していたものの、1週前には「明らかにひと息」と急激にトーンダウン。そして、今週。「何とか、という感じ」と辛口な
ジャッジではあったが、これも求めるレベルの高さゆえだろう。復帰初戦に間に合ったのは間違いない。
祖母にGI2勝の名牝
ノースフライトを持つ良血馬は、前評判通りに年始の新馬戦を完勝。続くつばき賞ではノーステッキのまま上がり3F33秒4の末脚を繰り出し、ラ
イバル6頭を切って捨てた。直後に判明した左前橈(とう)骨遠位端骨折により春のクラシックは棒に振ったが、軽度だったのは不幸中の幸いか。指揮官は「骨折箇所の不安はないし、ある程度の態勢は整った。能力は3歳でもトップクラス。頑張って(菊花賞出走の)権利を取って欲しい」と期待を口にした。
デビューから3戦で神戸新聞杯制覇なら、父ディープインパクトなどが記録した5戦を更新する最少キャリアVとなる。偉大な父を超え、菊の舞台へと駒を進めたい。