名牝サンサンの“奇跡の血量”を持つハヤブササンサンが中山でデビュー

2015年09月25日 18:20

1972年の凱旋門賞に優勝した名牝サンサンの血を引くハヤブササンサン(撮影:佐々木祥恵)

 9月26日(土)の中山5R(新馬・芝1600m)で、1972年の凱旋門賞に優勝した名牝サンサンの血を引くハヤブササンサン(牡2・美浦・柴田政人)がデビューする。同馬の母レースプログラムの父がサンサンの孫のサンゼウス、同馬の父ネイティヴハートの母ポトマックチェリーがサンサンの娘にあたる。つまりサンサンの3×4のという奇跡の血量を持つのがハヤブササンサンということになる。騎手時代からこの血統に縁が深かった、柴田調教師に話を聞いた。

「ゲート試験に合格後、1本時計を出したのですが、その時に捻挫してしまいました。それもあって正直あとひと追い欲しい気もしますが、1600mくらいの距離が良さそうなので、ここでデビューをさせることにしました。かつて僕が乗っていたウインザーノット(父パーソロン 母サンサン 函館記念2連覇)は、東京の未勝利戦で4コーナーで外ラチに飛んでいったり、ゲートが悪くて再試験になったようにこの血統は気難しいところがあるんですよね」と管理する柴田調教師。

 ハヤブササンサンの祖父サンゼウスは新冠町の明和牧場で余生を過ごしているが、27歳になった今も「ブチ切れると、ダーッと走り回ってわけがわからなくなります」と、明和牧場の場長の浅川明彦さんが言うように、この血統の持つ気難しさと激しさを見せている。そしてハヤブササンサンも、確実にサンサンの血を受け継いでいるようだ。

「馬房の中で大人しそうにしていても、ふと難しいところを見せたりしていますよ。ヤンチャですしね。だから最初からあまりいじめずに調整をしています。まだ腰が甘いですが、使っていきながら力をつけていってくれればと思っています。良い走りをしますし、将来が楽しみですね」(柴田調教師)

 気難しい面と同時に、競走馬としての素質も名牝サンサンから受け継いでいるハヤブササンサン。今後の成長に期待したい。
(取材・写真:佐々木祥恵)

※ハヤブササンサンの故郷・明和牧場を取材したコラム「第二のストーリー」はこちら

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