3日(火)大井競馬場(晴 不良)で行われた第15回JBCスプリント(JpnI ダート1200m)はメンバー中唯一の牝馬、3番人気の牝馬
コーリンベリーが後続の追い上げを凌いで逃げ切り。人馬ともに初のJpnI制覇となった。JBCスプリントを牝馬が制するのはレース史上初めて。
抜群のダッシュで
コーリンベリーがハナに立ち、
タガノジンガロ、ポワゾンブラックが直後に続く。
ダノンレジェンドも早めに進出。
ノーザンリバーと
サトノタイガーが好位の後ろ、
ベストウォーリアはそのあと。
ドリームバレンチノと
レーザーバレットは後方からレースを進めた。
コーリンベリーの逃げ脚は衰えず、直線を向いて後続を突き放す。
ダノンレジェンドが差を詰めるが、
コーリンベリーがそのまま押し切り先頭でゴールを駆け抜けた。
勝ちタイム1分10秒9、勝利騎手はJRA・松山弘平。
1番人気
ダノンレジェンドが2着、3着争いは混戦となったが2番人気
ベストウォーリアが3着。4着
レーザーバレット、5着
ドリームバレンチノでJRA勢が掲示板独占。地方馬最先着は
サトノタイガー(浦和)で6着だった。
コーリンベリーは父サウスヴィグラス、母コーリンラヴィアン(母の父ミシックトライブ)、牝4歳栗毛馬。柴田政見調教師の勇退に伴い、小野次郎厩舎に転厩してこれが初戦だった。通算成績16戦7勝、重賞はかきつばた記念(名古屋)に続く2勝目。松山弘平騎手、小野次郎調教師ともJpnI初制覇。牝馬の優勝はJBCスプリント史上初、
コーリンベリーの父サウスヴィグラスは2003年の第3回JBCスプリント(大井)を勝っていて父子制覇達成と、記録ずくめの勝利となった。
<レース後の関係者のコメント>
1着
コーリンベリー(松山弘平騎手)
「
スピードがあって力強い走りをしてくれました。追ってからもしっかり反応してくれましたし、手前もうまく替えてくれたかなと思います。今はまだ短いところの馬ですが、落ち着きが出てきましたし、もう少し長い距離でもやれそうな感覚があります」
(小野次郎調教師)
「前走後からうちの厩舎に来た馬で、普段から落ち着いていましたし、松山騎手も『栗東時代より落ち着いている』と言ってくれていましたし、順調に来られたのかなと思います。騎手には、新たな一面を引き出して欲しいと指示を出しましたが、自慢の
スピードをうまく生かしてくれたと思います。最初から預かっていた馬ではないので、責任を果たせたという気持ちが大きいです。距離の融通は利きそうで、1600mまでは大丈夫だと思います。ファンの皆さんの期待に応えられるよう、これからも頑張ります」
2着
ダノンレジェンド(ミルコ・デムーロ騎手)
「この馬自身、スタートもポジションも良かったのですが、勝った馬が止まりませんでした」
4着
レーザーバレット(戸崎圭太騎手)
「後ろからのレースになりましたし、前に行かれてしまう流れだと厳しいです。手前を替えたかったのですが、替えられませんでした」
5着
ドリームバレンチノ(岩田康誠騎手)
「行くか行かないか中途半端になってしまいました。状態は良かったですし、内を回っていれば弾けていたかもしれません」
(取材:米田元気、山本直)