4日、阪神競馬場で行われた阪神ジュベナイルF(2歳牝、GI・芝1600m)は、熊沢重文騎手騎乗の8番人気テイエムプリキュア(牝2、栗東・五十嵐忠男厩舎)が道中は中団を追走し、直線で先に抜け出した9番人気シークレットコードを1.1/2馬身差し切って優勝した。勝ちタイムは1分37秒3(良)。さらに1/2馬身差の3着には外から差を詰めた2番人気フサイチパンドラが入り、1番人気に推されたアルーリングボイスは14着に敗れた。
レースは、アサヒライジングが逃げる展開。テイエムプリキュア、シークレットコードは共に中団を追走、人気のフサイチパンドラ、アルーリングボイスは後方に控えてレースを進める。逃げたアサヒライジングがリードを保ったまま最後の直線へ。馬群を捌いて脚を伸ばしたシークレットコードが逃げたアサヒライジングを残り200mで捕らえるも、直後からテイエムプリキュア、大外からフサイチパンドラが脚を伸ばす。残り100mを通過するとテイエムプリキュアが一気に前を交わし去り、見事2歳女王の栄冠に輝いた。
勝ったテイエムプリキュアは、父パラダイスクリーク、母フェリアード(その父ステートリードン)という血統。伯父には99年フェブラリーS(GI)2着、98、99年武蔵野S(GIII)など重賞4勝を挙げたエムアイブラン(父ブライアンズタイム)がいる。9月に小倉競馬場で迎えたデビュー戦(芝1200m)を逃げ切って快勝すると、続くかえで賞(京都・芝1400m)も制して2連勝を飾っていた。デビュー以来、3連勝でGI初制覇、通算成績を3戦3勝とした。
鞍上の熊沢重文騎手、管理する五十嵐忠男調教師共に同レース初制覇。JRA重賞は、熊沢重文騎手がサンプレイスで制した01年新潟記念(GIII)以来となる約4年ぶりの平地重賞制覇で通算24勝目、GIレースはダイユウサクで制した91年有馬記念以来となる14年ぶりの制覇で通算3勝目。五十嵐忠男調教師は94年の開業以来、初の重賞制覇となった。
パラダイスクリーク産駒は、これまでにカネツフルーヴによる交流GI勝ち(02年帝王賞、03年川崎記念)はあるが、JRA・GIは初制覇となった。